今回は箸休め的なネタとして
見るからに怪しげな双眼鏡を
取り上げてみようと思う。
こちらの双眼鏡
ネットで中古品を物色していて
目にした方もいると思う。
ロシア軍とか、サバゲー用等と
説明されていることが多い。
写真で見るだけでも
ヤバそうなオーラを放っていて
少し双眼鏡に詳しい人ならば
これは買ってはいけないと
回避しているのではないだろうか?
今回はあえてこのロシアの
ジャンク品を入手してみたので
本当に怪しい双眼鏡なのか
調査してみようと思う。
・怪しいポイントその1
真っ赤な対物レンズ
この強烈に赤いレンズ!
買ってはいけない双眼鏡の象徴とも
言われるルビーコートが施されており
この時点でヤバイ双眼鏡であることは
ほぼ確定だ。
しかもレンズ枠が割れていたようで
クリーニングしようと思って触ったら
レンズが中に落ちてしまった。
その時点で粗悪品なのだが
そこは一旦置いといて
外れたレンズを横から見てみると一応
2枚貼り合わせの色消しレンズだが
材質は安い青板ガラスのようだ。
・・・赤を反射するルビーコートに
青いガラスの組み合わせ、これは
視野の着色がえらいことになる予感。
・怪しいポイントその2
質の悪いプラスチック製ボディ
最近は総プラスチックの双眼鏡も
珍しくは無いのだが、ちゃんとした
メーカー品であればグラスファイバー
入りの強化プラスチックを使うのが
当たり前である。
一方のロシアは100均のオモチャに
使われているような安〜い質感の
ただのプラスチックなのだ。
金型分割ラインの段差も酷くて
至る所にバリが出ている。
見えないところはまぁ良いんだけど
なんだか全体的に荒っぽい仕上げ。
一応プリズムはセメントで固定されて
いるものの、中心軸にガタがあるわ
ブリッジの剛性も低いわで
視軸の安定性は皆無だ。
プラスチック製の特徴として
接着剤が使われていることが多く
分解が難しい場合があるが
ロシアの場合も上陣笠にコンパスが
接着されているせいで接眼部を
分解することが出来なかった。
そのため今回はレンズやプリズムの
クリーニングは諦めざるを得なかった。
・怪しいポイントその3
意味不明なスペック表記
普通の双眼鏡は8×30とか7×50とか
倍率×対物レンズ径の表記が普通だが
ロシアは99990×99990とある。
まさか99990倍か?と一瞬思ったが
覗いた感じは普通の7倍。
日本製でも古いモノでたまに
倍率を偽ってるものがあって
例えばこちらの双眼鏡は30×50と
書いてあるけど実際はやはり7倍。
倍率が高いほど高性能と勘違い
している初心者を騙すために
30倍という微妙にリアルな高倍率を
表記しているのだろう。
こういう双眼鏡には悪意を感じるが
99990倍ともなると
もはや「子供銀行券100000000円」
みたいにオモチャであることを
自ら主張しているようにも見える。
その下の8m aut 988000mは
何を表しているのだろう?
普通は131m at 1000mとか
1000m先の視界の広さだけど
この際気にしないでおく。
ついでに対物レンズに表記されている
レンズ径と思われるφ67は
実測してみるとφ50だった。
これはもう表記がどうとかじゃなくて
レンズに文字を書くなって話ですよね。
・怪しいポイントその4
物騒な外装デザイン
性能面は置いといて、この物騒な
外装が一番目につくところだと思う。
滑り止めが銃弾の形!
軍用ってそう言うことじゃないでしょ。
しかも構えたときにこの銃弾が
揃って自分の方を向くので
とっても嫌な気分になる。
一体どんなセンスでこのデザインに
決まったのだろうか?
銃や銃弾以外はひたすら
旧ソビエト連邦国旗のシンボルや
ソビエトを表すCCCP、
MADE IN RUSSIA 等の文字が並ぶ。
しかし、表記がほとんどデタラメ
だったことを考慮すると
肝心のMADE IN RUSSIAさえ
信じて良いのか分からなくなる。。
しかしここまでロシアをアピール
するってことは観光地で売ってる
お土産みたいなものなのだろうか?
日本で言えば
日の丸とか漢字がいっぱい書いてある
過剰な日本アピールの忍者グッズとか
そんなノリで作られたのかも?
ロシア製でちゃんとした双眼鏡だって
たくさんあるしね。
ひと通り怪しいポイントに
ツッコミを入れたところで
恒例の見え味比較で締めたいと思う。
今回の比較相手は
富士写真光機
FUJICA meibo 7×50 7°10'
急に真面目なヤツ登場。
お土産クオリティのロシアの
相手としては酷かも知れないけど
まともな双眼鏡と見比べないと
比較にならないので。
まずはメイボー
視野の端まで色収差を感じない
シャープな描写が気持ちいい。
やや黄色寄りの着色が目立つものの
ツァイスのオーバーコッヘン8×30B
後期型にも通じるような
華やかさと豊かな立体感のある
ポテンシャルの高い見え味だ。
そして問題のロシア
一目瞭然。心配していたとおり
とにかく青すぎなんですけど、、
そこはまぁ仕方がないとして
中心部の解像度においては
意外と健闘してるような気もする。
もしかして青以外の波長を
徹底的にカットすることで
色収差を緩和しているのか?
そのためのルビーコート???
他にも歪み酷いとか視野狭いとか
ツッコミどころは満載だけど
オモチャと考えればまあまあかなぁ。
とまぁこんな感じで
今回は視軸調整も出来なかったので
まともなレビューではないけれど
あくまでもこのロシアはオモチャ
であって、双眼鏡として実用するには
難ありと言わざるを得ない。
オモチャとして売る分には
問題無いけど
高性能双眼鏡とかハイクラリティ
なんて謳い文句で普通の双眼鏡として
売られてるので要注意。
とにかく
レンズが赤いヤツは避ける!
これに尽きます。
色違いの黒いやつもあるので
サバゲー用の双眼鏡欲しいな〜とか
考えている方は気をつけましょう。
ミリタリー感を出すための装飾品か
ただのコンパスとして使うのが
正しい使い道では無いでしょうか。
見るからに怪しげな双眼鏡を
取り上げてみようと思う。
こちらの双眼鏡
ネットで中古品を物色していて
目にした方もいると思う。
ロシア軍とか、サバゲー用等と
説明されていることが多い。
写真で見るだけでも
ヤバそうなオーラを放っていて
少し双眼鏡に詳しい人ならば
これは買ってはいけないと
回避しているのではないだろうか?
今回はあえてこのロシアの
ジャンク品を入手してみたので
本当に怪しい双眼鏡なのか
調査してみようと思う。
・怪しいポイントその1
真っ赤な対物レンズ
この強烈に赤いレンズ!
買ってはいけない双眼鏡の象徴とも
言われるルビーコートが施されており
この時点でヤバイ双眼鏡であることは
ほぼ確定だ。
しかもレンズ枠が割れていたようで
クリーニングしようと思って触ったら
レンズが中に落ちてしまった。
その時点で粗悪品なのだが
そこは一旦置いといて
外れたレンズを横から見てみると一応
2枚貼り合わせの色消しレンズだが
材質は安い青板ガラスのようだ。
・・・赤を反射するルビーコートに
青いガラスの組み合わせ、これは
視野の着色がえらいことになる予感。
・怪しいポイントその2
質の悪いプラスチック製ボディ
最近は総プラスチックの双眼鏡も
珍しくは無いのだが、ちゃんとした
メーカー品であればグラスファイバー
入りの強化プラスチックを使うのが
当たり前である。
一方のロシアは100均のオモチャに
使われているような安〜い質感の
ただのプラスチックなのだ。
金型分割ラインの段差も酷くて
至る所にバリが出ている。
見えないところはまぁ良いんだけど
なんだか全体的に荒っぽい仕上げ。
一応プリズムはセメントで固定されて
いるものの、中心軸にガタがあるわ
ブリッジの剛性も低いわで
視軸の安定性は皆無だ。
プラスチック製の特徴として
接着剤が使われていることが多く
分解が難しい場合があるが
ロシアの場合も上陣笠にコンパスが
接着されているせいで接眼部を
分解することが出来なかった。
そのため今回はレンズやプリズムの
クリーニングは諦めざるを得なかった。
・怪しいポイントその3
意味不明なスペック表記
普通の双眼鏡は8×30とか7×50とか
倍率×対物レンズ径の表記が普通だが
ロシアは99990×99990とある。
まさか99990倍か?と一瞬思ったが
覗いた感じは普通の7倍。
日本製でも古いモノでたまに
倍率を偽ってるものがあって
例えばこちらの双眼鏡は30×50と
書いてあるけど実際はやはり7倍。
倍率が高いほど高性能と勘違い
している初心者を騙すために
30倍という微妙にリアルな高倍率を
表記しているのだろう。
こういう双眼鏡には悪意を感じるが
99990倍ともなると
もはや「子供銀行券100000000円」
みたいにオモチャであることを
自ら主張しているようにも見える。
その下の8m aut 988000mは
何を表しているのだろう?
普通は131m at 1000mとか
1000m先の視界の広さだけど
この際気にしないでおく。
ついでに対物レンズに表記されている
レンズ径と思われるφ67は
実測してみるとφ50だった。
これはもう表記がどうとかじゃなくて
レンズに文字を書くなって話ですよね。
・怪しいポイントその4
物騒な外装デザイン
性能面は置いといて、この物騒な
外装が一番目につくところだと思う。
滑り止めが銃弾の形!
軍用ってそう言うことじゃないでしょ。
しかも構えたときにこの銃弾が
揃って自分の方を向くので
とっても嫌な気分になる。
一体どんなセンスでこのデザインに
決まったのだろうか?
銃や銃弾以外はひたすら
旧ソビエト連邦国旗のシンボルや
ソビエトを表すCCCP、
MADE IN RUSSIA 等の文字が並ぶ。
しかし、表記がほとんどデタラメ
だったことを考慮すると
肝心のMADE IN RUSSIAさえ
信じて良いのか分からなくなる。。
しかしここまでロシアをアピール
するってことは観光地で売ってる
お土産みたいなものなのだろうか?
日本で言えば
日の丸とか漢字がいっぱい書いてある
過剰な日本アピールの忍者グッズとか
そんなノリで作られたのかも?
ロシア製でちゃんとした双眼鏡だって
たくさんあるしね。
ひと通り怪しいポイントに
ツッコミを入れたところで
恒例の見え味比較で締めたいと思う。
今回の比較相手は
富士写真光機
FUJICA meibo 7×50 7°10'
急に真面目なヤツ登場。
お土産クオリティのロシアの
相手としては酷かも知れないけど
まともな双眼鏡と見比べないと
比較にならないので。
まずはメイボー
視野の端まで色収差を感じない
シャープな描写が気持ちいい。
やや黄色寄りの着色が目立つものの
ツァイスのオーバーコッヘン8×30B
後期型にも通じるような
華やかさと豊かな立体感のある
ポテンシャルの高い見え味だ。
そして問題のロシア
一目瞭然。心配していたとおり
とにかく青すぎなんですけど、、
そこはまぁ仕方がないとして
中心部の解像度においては
意外と健闘してるような気もする。
もしかして青以外の波長を
徹底的にカットすることで
色収差を緩和しているのか?
そのためのルビーコート???
他にも歪み酷いとか視野狭いとか
ツッコミどころは満載だけど
オモチャと考えればまあまあかなぁ。
とまぁこんな感じで
今回は視軸調整も出来なかったので
まともなレビューではないけれど
あくまでもこのロシアはオモチャ
であって、双眼鏡として実用するには
難ありと言わざるを得ない。
オモチャとして売る分には
問題無いけど
高性能双眼鏡とかハイクラリティ
なんて謳い文句で普通の双眼鏡として
売られてるので要注意。
とにかく
レンズが赤いヤツは避ける!
これに尽きます。
色違いの黒いやつもあるので
サバゲー用の双眼鏡欲しいな〜とか
考えている方は気をつけましょう。
ミリタリー感を出すための装飾品か
ただのコンパスとして使うのが
正しい使い道では無いでしょうか。