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前回に引き続き

実験的に作製した平行器を
紹介してこうと思う。


双眼装置型の平行器を作って
左右の像の区別がつかなくなる
と言う失敗を経験したねずみ。
双眼式視界


それならば
左右の視界の色を変えてやれば
判別しやすくなるだろうと言う
安易な思いつきから
こんなものを入手してみた。
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この独特の色味のガラス板は
「ダイクロイックミラー」
と呼ばれる特殊なミラーで
ハーフミラーと同じく

光の半分を透過して
半分を反射するのだけど

透過する波長と反射する波長を
キッチリ分けることが出来る。

簡単に言うと
赤い光を透過して
IMG_6293

青い光を反射する。
IMG_6294

これって、以前紹介した
ロシア製?双眼鏡の対物レンズに
施されていたルビーコーティングの
逆パターンなんですよね

ロシア双眼鏡の対物レンズは
反射が赤で透過が青だった。
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対物側から見ると赤いけど
覗いた視界は真っ青・・・
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ダイクロイックミラーが
どんな波長で光を分けているのか
確かめるために
簡易式の分光器で覗いて見ると
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透過した光はこうで
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反射した光はこう見える。
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620nmあたりを境に
波長が別れている。

青の方は青だけかと思ってたけど
濃い赤以外のほとんどの波長が
含まれている。
だから白っぽい青に見えるのかな?
もうちょっと緑あたりで
分かれてるのかと思ったのだけど
結構偏ってるみたい。


何はともあれ
ハーフミラーの代わりに
このダイクロイックミラーを使えば
左右の判別は楽勝なはず!


早速、通常の第二世代を
ベースに試作機を作成してみた。

早速完成しました
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なんでいきなり3台も作るんだよ
と言うツッコミが入りそうですね、、
相変わらずの量産癖が抜けてない。

ちなみに
サイドのキャップがねずみ色なのは
通常品との識別のためで
特に意味はありません。


双眼鏡に当てる側から見てみると
いい具合に色が分かれてる!
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16倍の単眼鏡(双眼鏡の片側)
で覗いて校正を行ってみると・・・
赤青
あれあれ??
なんだかピンボケ?
山の稜線が少しズレているので
校正が取れていないことは
分かるんだけど
鉄塔の像がぼやけているので
正確な校正が出来ない。


試しに片側を塞いで
左右別々にピントを合わせてみる。

赤の像にピントを合わせると
赤1

青がぼやける。
青1


青の像にピントを合わせると
青2

赤がぼやける。
赤2

・・・なんだか
青の方はピントを合わせても
像が二重に見える気がするが
そこは一旦置いといて
左右同時にピントが合わない
理由を考えてみると

これはもしや

色収差と言うやつ?!


こういう説明図よく見ますよね
色収差1

色収差2
単レンズだと
赤と青の焦点距離が
ズレるところを
2枚のレンズ合わせて
補正してますよーと言うやつ。

当然
ねずみが調整用に使っている
16倍のタンクローも対物レンズに
2枚合わせの色消しレンズを
使っているのでキッチリ
補正されているかと思いきや
実際はもっと沢山のレンズの
組み合わせで出来ているので
色収差は思った以上に残っている
ってことなのかな〜と思う。

つまりは赤と青の焦点距離の違いで
同時にピントが合わせられないのだ。


この時点でなんだか使えなさそうな
雰囲気が漂ってきた・・・
なんで3台もこしらえたのか。

とりあえず
悪あがきで対策しようと
調整用の双眼鏡タンクローの
対物レンズに絞りを入れてみた。
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レンズ直径が小さくなれば
色収差は減るはず。


ちょっとはマシになったかも!
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片側づつ見てみると
赤_絞り
青_絞り
なんとか左右の像の輪郭が
同時に判別できる程度に
ピントが合わせられた!
その代わりレンズの汚れが
目立つようになったけど
気にしない。。

これで一応、校正は取れたので
いざ!双眼鏡の視軸チェック
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どうでしょう・・・
左右の判別は付くけど
なんだか昔の赤青の3Dメガネの
視界みたいで目がチカチカして
あまり見やすいとは言えない
感じになってしまった。

双眼装置型に組み込めば
それなりに効果はあるかもだけど
そもそも視界が狭いという
弱点があるので
最適解では無い気がする。。


左右で極端に色を変えると
色々弊害がある事が分かったので
もしやるのなら
薄めのカラーフィルターで
マイルドに着色するくらいが
ちょうどいいのかな〜?

というわけで、この

ダイクロイックミラー式も
一旦お蔵入りとしますが
ベストな着色については今後も
探って行きたいと思います。



さて次回は
いよいよ本当の進化版

第3世代
の登場です。
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お楽しみに!

今回は
当ブログの定番ネタ?
平行器(光軸検査器)の話の続きです。

続きと言ったって、最後に
平行器の記事を書いたのは
2021年の9月・・・
なんと3年近く前のことでした!

このブログを始めたのが
2021年の2月なので
今年で4年目に突入していますが
平行器作製の記事は
最初の半年に集中していて
それ以降はあまり
触れていなかったのです。

では今まで
何もしてなかったかと言うと・・・
そんなことはありません。
水面下?でちょっとずつ
平行器を進化させていましたよ


前回の記事で
その存在を匂わせたまま
封印されていたコチラの平行器も
公開しますので
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最後まで読んでいただけると幸いです。


まずは
ねずみの平行器の歴史を簡単に
おさらいしようと思う。

最初に作ったのがコレ
第1世代


第1世代と呼ぶことにする。


特徴としては
ジャンクカメラから取った
ハーフミラーと
ジャンク双眼鏡から取った
プリズムを使い
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光軸の校正は
3本のイモネジを
プリズムに直接当てて

その締め加減で行う
と言う強引な構造だった。
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ネジを締めた時の
光軸の動き方が掴みにくく
校正に何時間もかかると言う
厄介な仕様であったが
シンプルな構造のおかげで
一度調整してしまえばほとんど
狂わないと言う良い面もあった。


そんな第1世代に限界を感じて
大幅な改良を加えたのが
この第2世代
第2世代

第1世代の弱点である
校正の難しさを克服して
現在も最も活躍している平行器。

ねずみ独自のシーソー型の
光軸調整機構を組み込んだことで

校正に掛かる時間を大幅に

短縮した仕様となっている。
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現在はこの第二世代をベースに
数々の改良を重ねて最終的に
以下のような仕様となっている。

まず、双眼鏡に当たる面には
植毛紙を貼って反射防止と
双眼鏡の保護を兼ねている。
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調整ネジには全て真鍮を使い
アルミとの線膨張係数の差を
極力無くすことで

温度差による狂いを減らした
第2世代_ネジ

さらにシーソー構造の回転中心を
とがり先の止めネジから
真鍮の球で受ける構造に変更して
面圧を低減することで
耐久性を向上させている
カップ&ボール


光学系についても
ジャンク双眼鏡のプリズムから
既製品のプリズムに変更して
個体バラツキを減らすなど
プリズム

2.5世代と行っても良いくらいの
改良を加えているのだ。

ちなみにこの仕様は
プロの方にも使って頂いており
ねずみの平行器開発の中で
一つの到達点だと思っている。


ねずみは
この第2世代をベースに
いくつかの派生型を作製し
テストしているので
それらを紹介していこうと思う

まずはこちらの平行器
双眼装置型1

前回の記事で、存在を匂わせたまま
ずっと公開していなかったモノ

双眼装置型2

なんだか扁平な見た目をしてますね、
そして覗き穴が真ん中にある。

内部構造はこんな感じ。
双眼装置型3


シーソー型調整機構を2つ
直列に配置して
手前側をハーフミラー(写真右)
奥側をミラー(写真左)
としている。
双眼装置型4


コイツは
左右の光路長を同じにすると言う
コンセプトで作ったもので
言って見れば双眼装置を
逆から覗いてるのと同じ構造なのだ。

・・・何が良いのかって??


まず通常の平行器は
左右の光路長が大きく異なっている。

眼幅60mmの平行器を
25mm角のパイプで作成したとすると
平行器光路長1

左の光路長が25mmに対して
右は85mmとなる
展開するとこんな感じ。
平行器光路長2

つまり右側は眼幅の分だけ
離れたところから覗いている
状態なので、右側の視界が狭く
像もやや小さく見えるのだ。
平行器視界1
像の大きさが異なると
上下の誤差の判別が難しくなるので
平行器の左右をひっくり返して
同じ見え方になるところを探るなど
精密調整にはコツが必要となる。

実際の見え方がコチラ
平行器視界


それならば
双眼装置の構造を真似て
左右の光路長を同じにしてやれば
左右の像の大きさが同じになり
調整がやりやすくなると考えて
作製したのがこの扁平タイプだ。
平行器光路長3

結果は・・・

視界が極端に狭くて使い辛い。
双眼式視界

ねずみはこの平行器を
40mm幅の角パイプで作ったので
光路長は左右とも
100mmになっており
通常の平行器の右側よりも
長くなってしまった。

展開すると。
平行器光路長4

通常の平行器では
左側の視界が広いので
ズレが大きい双眼鏡でも
左の視界で目標物を
捉えることが出来るのだが
コイツの場合
左右とも視界が激狭のため
それが出来ない。
平行器視界2
さらに
視野が同じ大きさになったことで
左右の区別が付かなくなった・・・
よく考えれば当然ですね。


結局のところ通常の平行器でも
慣れてくれば
精密調整が出来るようになるし

視度望遠鏡等の低倍率の
単眼鏡を組み合わて
さらに像を拡大すれば
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大きさの違いもほとんど
気にならなくなるので
双眼装置式の平行器は
特に必要性がなくなって
現在はお蔵入りとなっている。


何か良い改善案が見つかれば
復活させるかもしれませんけどね〜。


さて

次にねずみが試した平行器は?!


次回に続く。

いよいよ核心?の
視軸調整について書いてみようと思う。

ねずみは何の知識も無いところから
スタートしたので最初はやり方が
全くわからなかった。
というか素人が手を出しちゃ行けない
領域だと思っていた。
最初の方の記事で書いたけど
平行器を自作したところから
世界が変わって、今ではそれなりに
精度のいい調整が出来るように
なったと思っている
、、まだまだ修行中ですけどね。

視軸調整については、
まとまった文献も見つからないし
ネットで調べても具体的な
調整方法まで説明しているサイトは
皆無と言っていいと思う。
唯一yamacaさんという方のページが
視軸調整の考え方を詳しく
説明されているので
参考にさせていただいた。

今回紹介するノウハウは
そんな断片的な情報のツギハギと、
ねずみの今までの経験から
導き出したものである。
間違いもあるかもしれないので参考に
される方は自己責任でお願いしたい。
そしてもっと正確な情報を
お持ちの方がいれば是非教えてほしい!


最初に
ねずみの理解では双眼鏡において
「光軸」「視軸」
本質的に異なる。
('23.2.19追記: この記事では双眼鏡の光学系全体の光軸のことを視軸と呼んでいます。正確には視軸とは眼球が見ている方向のことですが、それとは異なる意味合いで使っています)


望遠鏡で言う光軸調整
対物レンズと接眼レンズの中心を
一致させることである。

これがズレていると
本来の性能が出ない。
(下図の赤線は光の経路では無く
光学系全体が向いている方向を
擬似的に表しています。)


光軸がズレた状態
望遠鏡1

光軸が合っている状態
望遠鏡2


一方の視軸調整とは望遠鏡を2つ並べて両目で見る装置(つまり双眼鏡)の左右の光軸を平行にすること。
双眼鏡1
理想的には上の絵のように光軸を合わせた望遠鏡を二つ並べて視軸を合わせれば完璧な双眼鏡が出来る。
でもそれは双眼鏡を一から作るときの話で、既存の双眼鏡を調整をする時には視軸と光軸の両方を同時に合わせることは出来ないはず。

双眼鏡の場合

倍率が低いので光軸が多少ズレてても
問題にならないけど
視軸がズレた状態では
使い物にならないので
視軸の方を優先して合わせることになる。

すると多くの場合こうなる。

双眼鏡2
視軸は合っているけど光軸はズレた状態。

平行器での調整は

視軸を平行にすることしか出来ないので
左右の光軸が同じ方向にズレていても
分からない。
平行器一台(一つの眼幅)で
視軸調整された双眼鏡は

ほぼこの状態になっていると思われる。

これだと光軸がズレている以前に

双眼鏡の眼幅を変えた時に
視軸がズレる現象が起きる

自分の眼幅と同じ平行器で

調整されていれば
実用に支障はないけど、、
やっぱり光軸が大きくズレてたら
双眼鏡の真の実力を
引き出せないのでは?

とねずみは考えている。

なので
視軸調整を行う中で光軸もできる限り

良いところに持っていきたい
というのがねずみの考え。

少しヒントがあったけど
その方法はつまり・・・
それを最初に語りだすと
ややこしくなるので
まずは双眼鏡の視軸調整機構について
説明する。


双眼鏡の視軸調整機構には
大きく分けて2種類ある。


1.プリズムを動かすタイプ
2.対物レンズを動かすタイプ

直感的に分かりやすいのは
1のプリズムを動かすタイプ。

プリズムを左右からイモネジで押す構造のもので、
Nikonのミクロンを真似た形の日本製双眼鏡にも多い。
ZEISS以外の古いドイツ製双眼鏡にも
見られる構造だ。

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矢印の部分がイモネジで
鏡体の外からイモネジを操作する。

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構造を絵にするとこんな感じ。
イモネジを締め込んだ量がそのままプリズムの移動量になるので直感的にわかりやすくて調整自体はやりやすい。
プリズム1
プリズム2

注意点として、動かしたい方向のネジを先に緩めてから押す側のネジを締めないと、プリズムに過大な圧力がかかってプリズムが割れてしまう。

また視軸を追い込もうとして
何度も調整を繰り返すと
プリズムに傷がついたり
イモネジのスリワリ
(マイナスドライバーをかける部分)
メネジが摩耗してくる。
何かと破損のリスクが多くて気を使うので、ねずみは出来ればこのタイプの調整はやりたくない。


2の対物レンズを動かすタイプは
二重偏心環を使うものがほとんどで

ZEISSのポロはほぼ全てこのタイプ。
戦後の日本製ポロもZEISSを真似てるのでこのタイプが多い。
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偏心した対物レンズ枠の外側にもう一つ偏心したリングがはまっていて、この2つを回転させることでレンズの位置を動かす構造になっている(写真は分かりやすいように対物レンズ押さえのリングを外したところ)


調整をする時はまず押さえのリングをカニ目レンチで緩める。

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カニ目が滑ってレンズを傷つけるといけないので、ねずみは丸く切ったゴムシートをレンズの上に乗せて保護している。

この押さえのリングは完全に外してしまうと対物レンズが落っこちるので緩めるだけにしておく。
(一部Nikonなどリングを外さないと
偏心環を回せない機種もある)

外側からイモネジで回転止めしてあるものはこれも緩める。

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すると対物レンズ枠と外側の偏心環がそれぞれ自由に回転できるようになる。

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ねずみはいつも爪楊枝を使ってこんな風に回して調整している。


この構造を絵で説明すると
左が外側の偏心環で、右が対物レンズと偏心したレンズ枠が一体になったもの。
この2つの重ね合わせでレンズの位置が決まる

エキセントリック1

内側と外側それぞれのリングの偏心量は等しくなっていて、仮に偏心量を1とすると



この状態はレンズの偏心量が0で
鏡筒の中心と一致している。
エキセントリック2


偏心環の肉厚の側を同じ位相に持ってくるとレンズの偏心量は2となる。


エキセントリック3


90°ずらすとルート2で1.414・・・
エキセントリック4

このように内外の偏心環を回すことでレンズの位置が移動する。
これが基本的な構造。


偏心環の回転に対して移動量が一定じゃないところが直感的に分かりづらいけど、プリズム式のような破損のリスクが少ないので徹底的に視軸を追い込むにはこっちの方がやりやすい

プリズムもしくはレンズが

動かせるという事は分かったけど
これでどう視軸を調整するのか?


それは次の記事で
詳しく説明していくので
乞うご期待。

管理人ねずみのお気に入りの中で
現在唯一の国産機

ニコンの9×35 7.3°
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8×30に比べてあまり人気が無いのか?
中古市場では比較的安値で多く出回っている。
ねずみも最初は人気の8×30の方を使っていたけど歪曲が大いのが難点で
妻に見せたところ「酔うからムリ!」
と言われてしまい、それから
出番が無くなり手放してしまった。


その後入手したのがこの9×35

あまり9倍の双眼鏡って聞かないけど、使ってみると絶妙な倍率で、鳥見とか星見とか対象を決めて観察するのに実にちょうどいい。
見かけ視界も65.7°と広角なのに無理して広げてる感じがない、歪曲も少なくはないけど8×30に比べるとマシに感じる。

この肩幅の広い立ち姿と

引き締まった黒がカッコいい。
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ねずみが入手した個体はそこそこ状態が良くて薄い曇りがある程度。
そのままでも使えなくはなかったけどやっぱり真の実力を見たいので分解クリーニングすることにした!

ねずみの場合修理するところが醍醐味なのでむしろ状態が悪い方がやりがいがあって楽しいのだが、。こんな感覚で双眼鏡買ってるのは病気かもしれないな・・・


分解してみると

あらゆる部品の端々から品質に対するこだわりが伝わってくる。
Zeissのような変態的な品質の良さとは少し違って、コストと性能を上手くバランスさせた日本流の高品質って感じ。


対物レンズの遮光筒内部には細かい溝が刻まれていて艶消し黒塗装もとにかく綺麗、でも筒自体の
長さは短め。対物側のプリズムと干渉しないように短くしてあるのかな?
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参考にデルトリンテム1Qの遮光筒はコレ
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長すぎでしょ。。
そして薄すぎ、溝細かすぎ。
どうやって加工してるんだろうか??
対物レンズから入った余計な光は一粒たりとも外に漏らさないと言う変態的?なこだわりが伝わって来る。


ニコンの方は遮光筒が短い代わりにプリズムに遮光カバーが設けられている。
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遮光筒が長くできなくて仕方なくそうしたのかもしれないけど、筒とカバー両方あるのはなんか贅沢な気分になる。

接眼側のプリズムはタップリ大きくて光路に合わせた非対称形状、真ん中には遮光溝も彫られている。
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さすがにCARLZEISSオーバーコッヘンみたいなコバ塗りまではしてないけど、限られたコストでやれることは全部やってる!って感じが伝わって来る。
あとプリズム周りのボディの
丸みがいいね〜。




んで、今回気になっていた
プリズムの曇り。

写真左側、反射面の真ん中が曇ってるので覗いた時にも結構気になってた。
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こちらがクリーニング後
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完璧にキレイにした!
拭き跡を残さないようにするには、一面を端から端まで一回でサッと拭き取らないと上手くいかないんだけどプリズムがやたら大きいので難しい。


接眼レンズ内部は状態が良かったので
分解はせずに外側の面だけキレイにした。
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リスクを考えて分解は最小限に。

最後は視軸を合わせて終了。
最終チェックに三脚を使ったけど

調整作業自体は手持ちでやった方が
効率的。

IMG_3013
こうしてキレイになったNikon 9×35で
いろいろな対象を見てみたところ


一番良さが際立った観察対象は
月!
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三脚に据えて月を見ると臨場感が凄くて

月が球体だってのが伝わって来る。
iPhoneあてて撮ったけど、
写真では伝わらないな〜。

普通に景色を見るとこんな感じ。
IMG_3829
やや黄色い着色があるので
草木の緑が生き生きして見える。

でもかなり明るいので昼間見ると
ちょっと目が疲れるかな・・・


こだわりの作りから生まれる
納得の高性能!

粗悪品も多い国産ポロだけど
やっぱりNikonは別格です。

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