カテゴリ: ノウハウ

久々の更新となりますが
今回は毎度お馴染み
視軸調整ネタの続きです。

かれこれ二年ほど前から書いていて
前回の記事を書いてから
もう一年近く
経ってしまった。

前回の記事はコチラ↓
http://mouse830.livedoor.blog/archives/15772259.html

前回までは
双眼鏡の視軸調整機構の紹介や
視軸を中心軸に合わせる
方法について
紹介してきたが

今回からはもうちょっと踏み込んで
どれくらいのズレ加減を狙って調整
すべきか?を深掘りしていこうと思う。


例によって、、ここからの説明は
ねずみが断片的に得た知識を
繋ぎ合わせて考察したものなので
専門の方が読んでいたら是非
ご指摘、アドバイスお願いします。


本題に入る前にまず
「視軸」ってそもそも何なのか?

について整理しようと思う。
眼球
視軸とは眼球の中のレンズである
「水晶体」の中心と
イメージセンサーである網膜の中で
最も感度の高い場所
「中心窩」を
繋いだ直線のことである。

・・・って言ってもピンと来ないけど

簡単に言うと「視線」のことで
人間が見ている方向のことを
指している。

ちなみに眼球の中でも
光軸と視軸は5°程度ズレているらしいが
今回の話には関係ないので割愛する。

過去の記事↓でねずみは
http://mouse830.livedoor.blog/archives/9859556.html
双眼鏡の左右の光軸ズレを
調整する作業のことを
「視軸調整」と呼んできた。
これは一般的にも使われる表現だが

本来の意味の「視軸」は
眼球の中にあるものであって

双眼鏡にあるものでは無いのだ。

「視軸調整」を正しく表現すると
「系の光軸の左右
平行度調整」
なのである。

・・・出だしから話がややこしく
なってしまって申し訳ない。

ここからはもう少し分かりやすく
「双眼鏡の系の光軸」と
「眼球の視軸」の関係を
お馴染みの
絵を使って
視覚的に説明してみようと思う。

この2つの関係性が分かれば
自ずと調整の際に狙うべき
ズレ加減も分かってくるはずだ。


今回からは
より正確に表現するため
今までよく使って来たプリズム無しの
簡易的な双眼鏡の絵↓では無く
双眼鏡_平行1

プリズム入りの絵↓に変更してみる。
ポロ_平行


まず
無限遠にある目標(鉄塔)を
光軸がピッタリ平行な理想の双眼鏡で
覗いてみたとする。

赤い線が目標物から届いた光と
考えて欲しい。

ポロ_平行2
この時、左右の視界とも
ど真ん中に目標物が来るので
それを覗いた時の眼球の視軸も
左右がピッタリ平行になる。

人間は目標物を一つに重ねるように
左右の視界を合成して認識するので
その時の視界は一つの円に見える。
視界_平行
これは裸眼で無限遠の目標物を
見ている時と同じ状態なので
違和感無く見ることが出来る。



次に発散のある双眼鏡を考えてみる。
ポロ_発散
「発散」とは
双眼鏡の系の光軸が目標物に対して
外に開いた状態になっていて

対物レンズに正面から真っ直ぐ入った
光が接眼レンズから出て来た時に
外側に広がっていく状態を指す。

この時、目標物は視野の中で
内側に寄って見えるため
このズレは内方ズレと呼ばれる。
ポロ_発散2
この時、眼球の視軸は目標物(鉄塔)を
一つに重ねて見ようとするので
寄り目の状態になる。

そして視界は一つの円では無くて
こんな感じになる。
視界_内方ズレ
双眼鏡を覗いた時の視界って言うと
こっちをイメージする人が
多いかも知れない。

通常、人間は
近くの物を見る時には少なからず
寄り目の状態になっているので

このような内方ズレについても
特に違和感なく見ることが出来る。
あまり極端なのはNGですけどね。。
近距離裸眼

続いて
「発散」の反対の「集中」の場合は
双眼鏡の系の光軸が目標物に対して
内側にクロスした状態になっている。
ポロ_集中
対物レンズに正面から入った光が
接眼レンズから出た時に
内側に集まるので集中と呼ばれる。


この時は視野の中で
目標物が外に離れる外方ズレとなる。
ポロ_集中2
この状態で左右の目標物を
一つに重ねるためには寄り目の逆の
反り目(そりめ)にする必要があるが

これは通常あり得ない状態なので

とても気持ち悪くて目が疲れる。

その時の視界は
左の視界が右に、右の視界が左に
広がった状態となる。
視界_外方ズレ
まぁ、この状態では
視界がどうのよりも目が疲れて
まともに見ていられないので、、
あんまり関係ないですね。

ちなみにPENTAXのパピリオは
近くにピントを合わせた時に
意図的にこのようなクロスの
光軸を作って、眼の視軸を平行に保つ
ギミックが組み込まれているのだが
これについてはまた別の記事で
詳しく紹介したいと思う。


ここまでの説明で
分かってもらえたと思うけど
双眼鏡を調整する時には
ざっくり言うと
ズレ0〜弱内方ズレが良くて
外方ズレは良くない
と言うことになる。

JIS B7121に規定されている
双眼鏡の光軸平行度規格でも
内方ズレ(発散)に比べて
外方ズレ(集中)の許容度が
かなり厳しく設定されているのは
この理由によるものなのだ。


ここで最初の話に戻ると
系の光軸のことを視軸、と呼ぶのは
正しい表現では
なかったのだけど
系の光軸の平行度を調整すること

即ち、人間が覗いた時の
視軸を調整することなので
「視軸調整」とはなかなか
的を射た表現だなぁと改めて思う。
てな訳で、
これからもねずみはこの呼び方を
使っていくつもり。


次回からは、さらに踏み込んで
市販の双眼鏡がどれくらいの
ズレ加減で調整されているのか?
を検証しながら
最適な狙い値を探って行こうと思う。


最近、少しサボり気味でしたが、、
ここからは少しペースアップして
更新していくつもりなので
今後ともよろしくお願いします!

「双眼鏡の視軸調整その3」
の記事を書いてから
もう1年も経ってしまったようだが
そろそろ続きを書いてみようと思う。

前回の記事はコチラ↓

http://mouse830.livedoor.blog/archives/10100337.html

これまで二重偏心環タイプの
視軸調整の方法について
詳しく紹介してきたが今回は
「視軸を中心軸に合わせる方法」を
紹介しようと思う。

文献等の情報が見つからないので
ここで紹介するほとんどは
ねずみが試行錯誤して独自に
たどり着いた方法である。
もっと正確な情報をご存知の方は
是非アドバイスお願いしたい。


まず中心軸とはなにか?
眼幅を合わせるために左右の鏡筒を
開閉する時の回転中心となる軸のことで
一軸式の場合は真ん中の軸を指す。
FullSizeRender
タンクローとか二軸式のものは
この軸がないけど便宜上、真ん中に
仮想の中心軸があると考えれば良い。


そして
「視軸を中心軸に合わせる」とは
左右の視軸の向きを中心軸と
一致させること。
双眼鏡1

これは「双眼鏡の視軸調整その1」
の記事でも触れているけど↓
http://mouse830.livedoor.blog/archives/9859556.html

一つの眼幅で視軸を合わせた時。
つまり平行器1台で視軸を合わせた時
左右の視軸は平行になるが
中心軸と一致しているかは分からない。
例えばこんな感じで両方とも揃って
左にズレているなんてこともあり得る。
双眼鏡2
この状態でも視軸は合っているけど
眼幅を変えた時に視軸がズレる
という大きな問題が生じるのだ。

・・・と言っても
ピンと来ないかもしれない。

そこで
この現象を分かりやすくするために
こんなものを作ってみた。

名付けて「視軸見える君1号」
FullSizeRender

双眼鏡の視軸を模式化したもので

矢印が左右の視軸の向きを表している。

例えば眼幅60mmの位置で
視軸を合わせた時、上の写真のように
左右とも左にズレていたとする。
(実際はどちらにズレているか
この時点では分からない)

この状態で眼幅70mmに広げると
FullSizeRender
こうなる。
左の視軸が上にズレて
右の視軸は下にズレるのだ。

眼幅70mmの平行器を通して見た時の
視界はこうなる。
左の視界は上に動き
右の視界は下に動く。
(目標物の動きとは逆)
中心軸1


60mmで左右とも上にズレていた場合は
FullSizeRender

70mmにするとこうなる。
FullSizeRender
これは外方ズレの状態で
平行器を通した視界はこうなる。

中心軸2


もうお分かりだと思うが
眼幅60mmでも70mmでも
視軸が一致してる状態になれば
視軸と中心軸が一致したことになるのだ。


ねずみはこの調整をとても重視している。
眼幅を変えても視軸がズレないってのは
もちろんだけど
視軸が中心軸に合っているほうが
どちらかに偏っているよりも
見え味が良いような気がするからだ。

実際のところ
ねずみはこれを見分けるほどの
眼力をもっていないし
そんな気がするだけなのだけど。。

中心軸と視軸が一致してる状態が
一番ニュートラルな状態であって
その双眼鏡の性能が最大限
引き出されてるのでは?思っている。

ねずみがわざわざ眼幅違いの
平行器を作っているのも
この中心軸合わせのために他ならない。
FullSizeRender

作業的には
60mmで視軸を合わせて
70mmで視軸を合わせて
また60mmで合わせて
70mmで合わせて・・・
を繰り返していけばいつかは
中心軸に合うことになるが
この方法では合うまでに
なかなか時間がかかる。

ねずみの場合は
基本的には眼幅60mmの状態だけで
この調整を行なっている。
手順としては
まず60mmで視軸を合わせてから
70mmにした時のズレ方を確認する。

ここで「視軸見える君」を使って
60mmの時の視軸が
どっちにズレていたのか?を推定する。
FullSizeRender
例えば60mmの時の視軸が
左右とも左にズレていると分かれば
60mmの状態で視軸を少し右に
動かしてみて
70mmでのズレの変化を確認する。
足りなければもう少し右にずらして・・
を繰り返す。
そして70mmにしても視軸がズレない
状態になったところで、最後に
自分の眼幅と同じ64mmの平行器で
精密調整して完了。と言った感じ。

今のところ
このやり方が一番効率が良いのだけど
もっと良い方法をご存知の方は
是非教えて欲しい。


これまでいろいろな双眼鏡の修理記録や レビュー記事なんかも書いて来たけど
何故かこの視軸調整の記事が
一番アクセス数が多い。

いったいどこに需要があるのか
分からないのだけど、、
多くの方が読んでくれているようなので
今後もこのネタは続けて行きたいと思う。


次回は内方ズレ?外方ズレ?
どこを狙って視軸調整するのが良いか。
市販の双眼鏡はどこを狙ってるのか?
その辺りについて書いてみようと思う。

いつになるかはわかりませんが
お楽しみに。

今回は像の倒れについて
書いてみようと思う。

視軸調整については何回か書いてるけど
その前に行うべき
像の倒れ調整について
まだちゃんと書いて無かった。


これまた
正確な情報が見つからない中で
ねずみがいろいろ試してたどり着いた
独自のノウハウなので
参考にする方は自己責任で。
そしてもっといい方法をご存じの方は
是非教えて欲しいし
間違いがあったら指摘して欲しい。



まず。
像の倒れとは何か?

FullSizeRender
ゾウの倒れでは無い!


・・・気を取り直して。

像の倒れとは
双眼鏡を覗いた時に
像が傾いている角度のこと。


プリズム双眼鏡って
レンズで上下左右が反転した像を
プリズムで何回か反射させる事で
正立像に直して見ているものなので
プリズムの反射面間の角度がズレると
ピッタリ正立にならずに
ちょっと傾いた状態になる。


例えばポロ式の場合
ポロプリズム2つの交差する角度が
90°からズレると倒れが発生する。
倒れ
プリズムの角度誤差に対して
像は2倍の角度で倒れる。

倒れ差は
左右で倒れっぷりが違う場合の
角度差のこと。

倒れ差

中古の双眼鏡を買う時
視軸のズレを気にする人が
多いと思うけど

像の倒れを気にする人はそんなに
いないんじゃ無いかな?

しかしビンテージ双眼鏡ともなると
像の倒れが出てるものは
結構あるので
注意が必要だと思う。

ねずみが以前紹介した
デルトリンテム1Qもそうだった。

この時は平行器を通して
約100m先にある標識の柱を見た時に
傾きが一致していないので気がついた。
FullSizeRender
小さい丸の中が平行器の
プリズムを通った側の視界。
倒れ差0.5°〜1°くらいかな?


JIS規格では高性能品のAA級で
像の倒れ±1.0°以内
像の倒れ差30分、つまり0.5°以内
となっている。

ねずみの感覚ではこれは結構緩くて

0°狙いでビタビタに合わせた方が
覗いていて気持ちいい。

それと倒れよりも倒れ差の方が重要で
倒れ差が0.5°もあると結構違和感がある。


例えば下のCADで引いた線。
赤線に対して青線は0.5°傾いている
FullSizeRender
ぱっと見で傾いてるって分かる。
0.5°って結構大きいでしょ?


このデルトリンテム1Qを調整した時は
レンズまで組み上げた状態で
平行器を通して覗いた時に
道路標識の柱の傾きが
一致するように
プリズムの角度を動かして調整した。

倒れ差0.5°以内には合わせられている
と思うけど。
絶対的な倒れの調整が
出来ないのでこの方法では
共倒れが回避出来ないことは
過去
に書いている↓
http://mouse830.livedoor.blog/archives/8978567.html

それから色々な方法を試して
絶対的な倒れまで
調整できるように
なったので公開しようと思う。

用意するものはまたもや平行器

やり方はホントに単純で
まず一本真っ直ぐな線を描いた紙を
壁に貼る。

FullSizeRender
それから
プリズムだけを組み付けた双眼鏡を
三脚にセットして
片側のプリズムだけ
平行器を通して
壁の線を見る。

FullSizeRender
この時、平行器の片側は
双眼鏡のプリズムを通さずに
直接壁の線を見る。

絵にするとこんな感じ
FullSizeRender
この状態で平行器を覗いて
2つの線が平行になるように

プリズムの傾きを調整するのだ。

例としてNikonの8×30Aを
調整した時の様子
FullSizeRender
上にある線が双眼鏡のプリズムを
通った方で、微妙に左上がりに
傾いているのがわかると思う。
この倒れをプリズムの角度を
変えることで調整していく。

プリズムの角度調整は
押さえ金具を少し緩めておいてから
プリズムのコバ(側面)を押して
ガタの範囲内でズラすことで行う。
FullSizeRender
注意点としては
絶対にマイナスドライバー等の
金属の道具を使わないこと!
プリズムのガラスは非常に脆いので
硬いものを当てるのは厳禁。

ねずみは先端を削った割り箸なんかを
使っている。


もともとのプリズムのガタだけでは
調整範囲を超えている場合
プリズムの側面をダイヤモンド砥石等で
うっすら削ってガタを増やす。


調整後はこちら
FullSizeRender
かなり平行になってる。

完璧に調整した平行器であれば
平行器単体の倒れ誤差は0°なので
壁の線を基準にすれば
絶対的な0°を基準に調整が出来る、
つまり共倒れも回避出来るという事。

さっきの赤線と青線の絵で見たように
0.5°のズレは人間の目で容易に
判別可能なことが分かっているので
目で見て完全に平行と感じるところ
まで持っていけば
倒れは0.5°以内に調整出来ている
と言うことになる。


最終チェックは左右のプリズムを
通した視界を平行器で重ねて見る。
FullSizeRender


一直線に重なって見えれば
倒れ差も0.5°以内に収まっている。

IMG_7228
と、こんな具合でやるのが
最近のねずみの定番になっている。

ここまで倒れ差を取り除いた双眼鏡は

覗いていて本当に気持ちがいいし
長時間覗いても酔いにくい。


この方法では
平行器を通して見える視界が
広ければ広いほど傾きが判別しやすく
なって精度が良くなる。

倒れ調整専用に
覗き窓がやたら大きくて
眼幅が極端に狭い平行器を作っても
良いのかもしれない。
FullSizeRender
こんなやつ
今度暇があったら作ってみようかな。



・・・余談ですが

ゾウの倒れのネタのために
わざわざ粘土でゾウを作ったので

ついでに
当ブログのメインキャラクター
ねずみ工作研究所のねずみ
作っておいた。

FullSizeRender

FullSizeRender
何を見ているんでしょうね?
彼は今後もこのブログに
登場するかも知れません。


話がそれたけど、、
以上が最新の

ねずみ流像の倒れ調整。

もっと良い方法が見つかれば
その2を書いてみようと思います!

今回は偏心環でレンズを動かすタイプの視軸調整について詳しく説明しようと思う。

前回の記事では偏心0の状態から視軸を動かす方法について説明した、これは双眼鏡を分解して組み立てた後の最初の1回目の調整と思って欲しい。
視軸レンズ6
偏心リングの重ね合わせを使って、視界を動かしたい方向にレンズを移動させる。するとそちらに視軸が動くという原理。

この1回目調整後の状態を、リングの一番肉厚になっているところを基準として数値で表すと
挟み角度: 90°
中心角度: -45°
となる。
エキセントリック5
もっと専門的な表し方があるのかも知れないけどねずみは自己流で勝手にこう表現している。

リングの最肉厚部を基準にしているのは、ここに工具を掛けるための溝が付いているものが多いのでそれを目印に出来るからだ。


最厚部に溝が無いものはマーカーで目印を付けておくとわかりやすい。
FullSizeRender
薄い方を基準にしても考え方は一緒なのでそこはお好みで。


もちろん
最初の1回の調整でピタリと合わせることは不可能なので微調整を加えていくことになるが、ここからがややこしくなる!

1回目の状態から目標物を真ん中に持っていきたい場合、移動量は1回目の半分とする。
視軸レンズ9
どうするかというと
全体を右回りに回転して
且つ挟み角度を増やす
という操作をする。

偏心リングの偏心量を1とすると
1回目調整時の水平(X)方向移動量は1だった。
ここから左に0.5動かしたいとすると

挟み角度: 112°
中心角度: -63.5°
にすれば良い
視軸レンズ8
こうすると上下の高さを変えずに目標物を真ん中に持ってくることが出来る。

グラフにしてみるとわかりやすいかも。

1回目の調整後がこの状態

赤丸がレンズの中心で緑と青の線が偏心リング最厚部の位置を表している。
偏心量計算1
1回目調整後の状態は
水平方向(X)の偏心量が-1

垂直方向(Y)の偏心量が1
レンズ中心位置は内外リング偏心量の

X成分Y成分を足し合わせて±反転した値になる
(薄い側基準なら±反転しなくて良い)

2回目の調整後はこれ
偏心量計算2
水平方向(X)の偏心量が-0.5
垂直方向(Y)の偏心量が1の状態。

グラフにしたらわかりやすいかな?と思ってやってみたけど逆にややこしくなった気がするぞ。。

とにかく細かいことは考えずに、この原理を頭の片隅に置いてやってみれば体で覚えてくる。


と、ここまでが基本の視軸調整の話。

次回は左右の視軸を中心軸と
一致させる方法について語ろうと思う。

ここが一番難しくて、ねずみが一番調整の肝だと思っているところ。


・・・視軸調整ネタが長くなってきたけど
まだまだ書けてないことがいっぱいあってキリがないので

少し休憩で別の話題を入れようかと思います。

今回は視軸調整の具体的な
やり方について

説明する。

用意するものは平行器
(平行器の自作については
過去のブログ参照)

IMG_4122
これがないと視軸調整は出来ない。

そんな物なくても
覗いて違和感ないように合わせればいいんでしょ?とか思う人もいるかもしれないけど。
ねずみは断言する、それは絶対に無理。

人間の目は多少左右の映像がズレていても
目と脳で無理やり補正して合わせてしまうのでどっちにどれだけズレてるかは分からない。

大きくズレていれば覗いた瞬間に目が拒否反応を示すけど、少しのズレだと気付かずに長時間見続けてしまい、後で目眩や頭痛に襲われることになる。
平行器無しで調整すると、この厄介な
「少しズレた双眼鏡」を生み出してしまう。

なので視軸調整するときは必ず平行器を使ってバッチリ合わせよう、と言う話。

・・・また前置きが長くなってしまった。


視軸調整といっても実際やる事は単純で
平行器越しに双眼鏡を覗いて

遠くの目標物の像を重ねるだけ。

ねずみがいつも目標物として使ってる目標物は
以前の記事でも紹介した3km先の鉄塔。
FullSizeRender
日本望遠鏡工業会によれば目標物の距離は
倍率の2乗×10m以上を推奨しているので
8倍だったら640m
10倍なら1km離れていればOK

ねずみ的には最低
2kmぐらいは離れてて欲しいかな〜と思う。


調整されてない双眼鏡に平行器をあてて
鉄塔を見るとこう見える
FullSizeRender
写真ではちょっと見えづらいけど、鉄塔の先端の高さも左右もズレていることが分かる。

これはあくまで一例でズレの方向も量も個体によって様々、もっと盛大にズレている双眼鏡も沢山ある。

プリズムを通った側の視界は接眼レンズから離れているせいで見える範囲がかなり小さいけどそこは一旦無視して大げさな絵にしてみる。
視軸レンズ1
青が左、赤が右の視界



左右に分けて描くとこうなる。
視軸2
この状態から視軸を合わせるには、
鉄塔の像が真ん中で重なるように視軸を動かせば良い。


具体的にどうするかというと
1.プリズムを動かすタイプの場合
視軸プリズム1

目標物を動かしたい方にプリズムを動かす。
視軸プリズム2


水平方向に動かしたい場合は、内外両方のプリズムを動かして上下の移動量を相殺してやる。
視軸プリズム3




2.偏心環でレンズを動かすタイプの場合
視軸レンズ2


視界を動かしたい方向にレンズを動かす。
視軸レンズ3
つまり目標物を動かしたい方向と逆方向に

レンズを動かせば良い。


水平方向に動かしたい場合も同じ。
視軸レンズ5
作業としてやる事はこれだけ。


なぜそうなるかは絵に書いてみればわかるけど、長くなるのでここでは説明しない。


視軸調整後の平行器を通した視界はこうなる。
FullSizeRender
鉄塔先端の像が一致している。

ちなみに左右どちらかだけを動かしても合わせる事はできるけど、なるべく両方の視軸を動かして中間の位置で合わせる事をオススメする。

この辺の最適なやり方はまだ模索中だけど

双眼鏡2
片側だけで合わせてるといくらやっても↑この状態から抜け出せないので、まずは左右両方で合わせに行くって意識を持っておいた方がいいと思う。

プリズムを動かすタイプはここまでの知識だけで比較的簡単に合わせることができる。
(破損のリスクは伴うけど、)


レンズを動かす偏心環タイプは、やってみるとわかるけど
追い込んで行くほど難しくなってくる。
レンズの移動量を極座標で考える必要があるので頭が混乱してくるんだよね。。

慣れれば感覚でやれるようになるけど
最初はかなり難しい!

なので

次回はこの偏心環タイプについて
もっと詳しく説明するつもり



その3に続く。

いよいよ核心?の
視軸調整について書いてみようと思う。

ねずみは何の知識も無いところから
スタートしたので最初はやり方が
全くわからなかった。
というか素人が手を出しちゃ行けない
領域だと思っていた。
最初の方の記事で書いたけど
平行器を自作したところから
世界が変わって、今ではそれなりに
精度のいい調整が出来るように
なったと思っている
、、まだまだ修行中ですけどね。

視軸調整については、
まとまった文献も見つからないし
ネットで調べても具体的な
調整方法まで説明しているサイトは
皆無と言っていいと思う。
唯一yamacaさんという方のページが
視軸調整の考え方を詳しく
説明されているので
参考にさせていただいた。

今回紹介するノウハウは
そんな断片的な情報のツギハギと、
ねずみの今までの経験から
導き出したものである。
間違いもあるかもしれないので参考に
される方は自己責任でお願いしたい。
そしてもっと正確な情報を
お持ちの方がいれば是非教えてほしい!


最初に
ねずみの理解では双眼鏡において
「光軸」「視軸」
本質的に異なる。
('23.2.19追記: この記事では双眼鏡の光学系全体の光軸のことを視軸と呼んでいます。正確には視軸とは眼球が見ている方向のことですが、それとは異なる意味合いで使っています)


望遠鏡で言う光軸調整
対物レンズと接眼レンズの中心を
一致させることである。

これがズレていると
本来の性能が出ない。
(下図の赤線は光の経路では無く
光学系全体が向いている方向を
擬似的に表しています。)


光軸がズレた状態
望遠鏡1

光軸が合っている状態
望遠鏡2


一方の視軸調整とは望遠鏡を2つ並べて両目で見る装置(つまり双眼鏡)の左右の光軸を平行にすること。
双眼鏡1
理想的には上の絵のように光軸を合わせた望遠鏡を二つ並べて視軸を合わせれば完璧な双眼鏡が出来る。
でもそれは双眼鏡を一から作るときの話で、既存の双眼鏡を調整をする時には視軸と光軸の両方を同時に合わせることは出来ないはず。

双眼鏡の場合

倍率が低いので光軸が多少ズレてても
問題にならないけど
視軸がズレた状態では
使い物にならないので
視軸の方を優先して合わせることになる。

すると多くの場合こうなる。

双眼鏡2
視軸は合っているけど光軸はズレた状態。

平行器での調整は

視軸を平行にすることしか出来ないので
左右の光軸が同じ方向にズレていても
分からない。
平行器一台(一つの眼幅)で
視軸調整された双眼鏡は

ほぼこの状態になっていると思われる。

これだと光軸がズレている以前に

双眼鏡の眼幅を変えた時に
視軸がズレる現象が起きる

自分の眼幅と同じ平行器で

調整されていれば
実用に支障はないけど、、
やっぱり光軸が大きくズレてたら
双眼鏡の真の実力を
引き出せないのでは?

とねずみは考えている。

なので
視軸調整を行う中で光軸もできる限り

良いところに持っていきたい
というのがねずみの考え。

少しヒントがあったけど
その方法はつまり・・・
それを最初に語りだすと
ややこしくなるので
まずは双眼鏡の視軸調整機構について
説明する。


双眼鏡の視軸調整機構には
大きく分けて2種類ある。


1.プリズムを動かすタイプ
2.対物レンズを動かすタイプ

直感的に分かりやすいのは
1のプリズムを動かすタイプ。

プリズムを左右からイモネジで押す構造のもので、
Nikonのミクロンを真似た形の日本製双眼鏡にも多い。
ZEISS以外の古いドイツ製双眼鏡にも
見られる構造だ。

FullSizeRender
矢印の部分がイモネジで
鏡体の外からイモネジを操作する。

FullSizeRender

構造を絵にするとこんな感じ。
イモネジを締め込んだ量がそのままプリズムの移動量になるので直感的にわかりやすくて調整自体はやりやすい。
プリズム1
プリズム2

注意点として、動かしたい方向のネジを先に緩めてから押す側のネジを締めないと、プリズムに過大な圧力がかかってプリズムが割れてしまう。

また視軸を追い込もうとして
何度も調整を繰り返すと
プリズムに傷がついたり
イモネジのスリワリ
(マイナスドライバーをかける部分)
メネジが摩耗してくる。
何かと破損のリスクが多くて気を使うので、ねずみは出来ればこのタイプの調整はやりたくない。


2の対物レンズを動かすタイプは
二重偏心環を使うものがほとんどで

ZEISSのポロはほぼ全てこのタイプ。
戦後の日本製ポロもZEISSを真似てるのでこのタイプが多い。
FullSizeRender
偏心した対物レンズ枠の外側にもう一つ偏心したリングがはまっていて、この2つを回転させることでレンズの位置を動かす構造になっている(写真は分かりやすいように対物レンズ押さえのリングを外したところ)


調整をする時はまず押さえのリングをカニ目レンチで緩める。

FullSizeRender
カニ目が滑ってレンズを傷つけるといけないので、ねずみは丸く切ったゴムシートをレンズの上に乗せて保護している。

この押さえのリングは完全に外してしまうと対物レンズが落っこちるので緩めるだけにしておく。
(一部Nikonなどリングを外さないと
偏心環を回せない機種もある)

外側からイモネジで回転止めしてあるものはこれも緩める。

FullSizeRender
すると対物レンズ枠と外側の偏心環がそれぞれ自由に回転できるようになる。

FullSizeRender
ねずみはいつも爪楊枝を使ってこんな風に回して調整している。


この構造を絵で説明すると
左が外側の偏心環で、右が対物レンズと偏心したレンズ枠が一体になったもの。
この2つの重ね合わせでレンズの位置が決まる

エキセントリック1

内側と外側それぞれのリングの偏心量は等しくなっていて、仮に偏心量を1とすると



この状態はレンズの偏心量が0で
鏡筒の中心と一致している。
エキセントリック2


偏心環の肉厚の側を同じ位相に持ってくるとレンズの偏心量は2となる。


エキセントリック3


90°ずらすとルート2で1.414・・・
エキセントリック4

このように内外の偏心環を回すことでレンズの位置が移動する。
これが基本的な構造。


偏心環の回転に対して移動量が一定じゃないところが直感的に分かりづらいけど、プリズム式のような破損のリスクが少ないので徹底的に視軸を追い込むにはこっちの方がやりやすい

プリズムもしくはレンズが

動かせるという事は分かったけど
これでどう視軸を調整するのか?


それは次の記事で
詳しく説明していくので
乞うご期待。

2、3号機は初号機の問題点を踏まえて構造を見直した。

まずビームスプリッターが手に入らないので、ハードオフで買ってきた300円のジャンクカメラからハーフミラーを取って使うことに。

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ハーフミラーはここに付いてる。


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話はそれるが、フィルムカメラの中身って部品が隙間なく詰め込まれていてカッコいい、部品点数の多さは常軌を逸している。機械部品と光学部品、それらを制御する電子部品が複雑に融合したハイブリッドな製品だ。

これがデジカメに置き換わった時にはかなりの部品が淘汰されたんだろうなぁ、今の自動車産業にも通ずるところがあるか。
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・・・などど余計なことを考えながらハーフミラーを取り出す。(本体バラさなくても取れる)


このハーフミラーを適した大きさにカットする。ダイヤモンドヤスリの角で直線にキズを付けて軽く叩いたら真っ直ぐに割れて簡単にカット出来た。


ハーフミラーはペラペラの板なので接着するしか固定方法が無いが、ケース内部に直接接着するのは難しいのでアルミのフラットバーの上にハーフミラーを立ててからケース内に入れる作戦。今回はこのフラットバーが肝。

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ここで問題になるのが如何にプリズムの反射面とハーフミラーを平行に立てるかってこと。ここで大きくズレると調整の範囲を超えてしまう。

ねずみはこんな方法を考えた
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プリズムの反射面を治具として使うのだ、
そうすればおおよそ平行に立てる事が出来る。

プリズムの反射面にハーフミラーを当てた状態でUVレジンを接着剤にして土台のアルミに仮付けする。

レジンの量は多すぎるとプリズムにくっついちゃうので注意が必要!
仮付け出来たらアラルダイトとかのエポキシ系接着剤で補強する。


これをケースに入れる前の状態で覗いてみると
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分かりやすいようにわざと左右をズラしているが上下方向のズレはほぼ無い事が分かる。

あとは左右ズレの調整と最後の微調整が出来る機構があればOKである。

左右ズレの調整機構はハーフミラーと一体となった土台のフラットバーを活用する。
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フラットバーのハーフミラー側の端にネジを切っておいてケースの下側から皿ビスで留める。

バーはケースと片側1mmの隙があってビスを中心に少し回転する事が出来る。
プリズム側の端にイモネジを付けてねじ込む事でバーを回転方向の位置を決めるようにした。


上から見た断面を絵にするとこんな感じ。

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最初はイモネジを引っ込めておいてイモネジにフラットバーの端を突き当てた状態。

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ここからイモネジを締めていくとフラットバーが前に押されて、あるところでプリズムの反射面とハーフミラーが平行になる。

平行器を覗きながら左右が一致したところで上からイモネジでプリズムを締め付ければフラットバーも共締めされて固定される仕組みである。
構造を見て分かる通りイモネジはバーを押してるだけなので戻り側での調整は出来ない、行き過ぎたら最初の状態に戻してやり直しとなる。
最初の調整が面倒になるけど一度合わせれば頻繁に調整するものでも無いのでこんな構造でも不都合は無い。

プリズム抑えのイモネジは青で示した3箇所
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初号機と同じでプリズムの下面にはマスキングテープが一枚貼ってありイモネジの締め加減でテープの潰れ量が微妙に変化してプリズムの傾きが微妙に変わる、これでズレの微調整が出来る仕組みだ。

初号機は2方向から4本のイモネジで押さえていたがこれが調整を難しくしている原因だったため一方向の3本にして大分改善した。

これで60、64、70のセットが完成!
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この3台を使えば完璧な双眼鏡の視軸調整が出来ることになるが、やってみると難しいんだな〜これが。

それはまた別の記事で。

平行器作成の途中だけど
今回は鉄塔の話。

ねずみがいつも双眼鏡の視軸調整に
使っている目標物がある、
それが家の窓から見えるこの鉄塔。
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平行器や双眼鏡の視軸調整で
いつもお世話になっている。

今回はこの鉄塔から
どんな情報が得られるか
検証してみようと思う、もちろん
双眼鏡マニアには重要な情報である。

まずはこの鉄塔をGoogle earthで測定すると家からの距離が3.03km
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家から見えてる向きで幅を測ると
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下の方は9.63m。

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上の方は2.94m。

さらに送電線を保持してるアームの
上下の間隔を写真から推測すると
鉄塔の上の幅の1.5倍だったので
約4.4mとなる。
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まずはこれがどのくらい信用できる
数字なのか検証してみる。
鉄塔の近くにスズキのハスラーらしき
車があったので全長を測ってみると
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3.32m

カタログ上のハスラーの全長は
3.395mなので誤差は6%程度。
スゴい、Googleの衛生写真って
こんなに正確なんだな。。

さらに鉄塔の鉄骨を調べてみると
等辺山型鋼というL字材で一辺の長さは
大きいもので250mmらしい。
この鉄塔に使われてるものが
何mmのものか分からないけど
不利めにみて250mmとする。
鉄塔の両端のラインはこの鉄骨を
ほぼ斜め45°から見てるので
幅250×1/√2=177mmとなる。

画像から測ったアバウトな数字もあるけどこれで鉄塔の寸法が大体分かった。

これらの寸法から角度に変換して行くと
鉄塔の下の方の横幅は
atan(9.63/3030)=0.182・・・°
度分秒に変換すると
約10分56秒

鉄塔の上の方の横幅は
atan(2.94/3030)=0.0555・・・°
約3分20秒

送電線を保持してるアーム上下の間隔は
atan(4.4/3030)=0.0832・・・°
約5分00秒

鉄骨一本分は
atan(0.177/3030)=0.00334・・・°
約12秒
となる。



平行器の調整ではズレを
鉄骨一本以内に収めたので
誤差は12秒以内
なかなか良い精度では?

双眼鏡の視軸調整の目安として考えると
JIS B 7121で規定される8倍双眼鏡
高性能品AA級に許される
左右の内方ズレは7分30秒以内なので
鉄塔の上2個分ズレていいことになる。
鉄塔の下1個分ズレてたらNG。

左右の外方ズレは結構厳しくて
2分30秒以内なので鉄塔の上1個分
ズレてもNGになる。

・・・ねずみ的にはちょっとでも外方ズレの時点でNGなのだが、その話はまた別の記事で。

上下ズレもこれまた厳しく
2分30秒以内なので
送電線のアーム間隔の半分以下に
収める必要がある。

と鉄塔一本あればいろんな事が分かる。

双眼鏡マニアの方はみんなそれぞれ
お気に入りの目標物を
持ってるんじゃないかな?


この鉄塔を使った視軸調整の話は
また追々書いていこうと思う。
ちょうどいいところに立っててくれてありがとう!鉄塔に感謝。

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