カテゴリ: 自作

前回に引き続き

実験的に作製した平行器を
紹介してこうと思う。


双眼装置型の平行器を作って
左右の像の区別がつかなくなる
と言う失敗を経験したねずみ。
双眼式視界


それならば
左右の視界の色を変えてやれば
判別しやすくなるだろうと言う
安易な思いつきから
こんなものを入手してみた。
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この独特の色味のガラス板は
「ダイクロイックミラー」
と呼ばれる特殊なミラーで
ハーフミラーと同じく

光の半分を透過して
半分を反射するのだけど

透過する波長と反射する波長を
キッチリ分けることが出来る。

簡単に言うと
赤い光を透過して
IMG_6293

青い光を反射する。
IMG_6294

これって、以前紹介した
ロシア製?双眼鏡の対物レンズに
施されていたルビーコーティングの
逆パターンなんですよね

ロシア双眼鏡の対物レンズは
反射が赤で透過が青だった。
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対物側から見ると赤いけど
覗いた視界は真っ青・・・
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ダイクロイックミラーが
どんな波長で光を分けているのか
確かめるために
簡易式の分光器で覗いて見ると
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透過した光はこうで
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反射した光はこう見える。
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620nmあたりを境に
波長が別れている。

青の方は青だけかと思ってたけど
濃い赤以外のほとんどの波長が
含まれている。
だから白っぽい青に見えるのかな?
もうちょっと緑あたりで
分かれてるのかと思ったのだけど
結構偏ってるみたい。


何はともあれ
ハーフミラーの代わりに
このダイクロイックミラーを使えば
左右の判別は楽勝なはず!


早速、通常の第二世代を
ベースに試作機を作成してみた。

早速完成しました
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なんでいきなり3台も作るんだよ
と言うツッコミが入りそうですね、、
相変わらずの量産癖が抜けてない。

ちなみに
サイドのキャップがねずみ色なのは
通常品との識別のためで
特に意味はありません。


双眼鏡に当てる側から見てみると
いい具合に色が分かれてる!
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16倍の単眼鏡(双眼鏡の片側)
で覗いて校正を行ってみると・・・
赤青
あれあれ??
なんだかピンボケ?
山の稜線が少しズレているので
校正が取れていないことは
分かるんだけど
鉄塔の像がぼやけているので
正確な校正が出来ない。


試しに片側を塞いで
左右別々にピントを合わせてみる。

赤の像にピントを合わせると
赤1

青がぼやける。
青1


青の像にピントを合わせると
青2

赤がぼやける。
赤2

・・・なんだか
青の方はピントを合わせても
像が二重に見える気がするが
そこは一旦置いといて
左右同時にピントが合わない
理由を考えてみると

これはもしや

色収差と言うやつ?!


こういう説明図よく見ますよね
色収差1

色収差2
単レンズだと
赤と青の焦点距離が
ズレるところを
2枚のレンズ合わせて
補正してますよーと言うやつ。

当然
ねずみが調整用に使っている
16倍のタンクローも対物レンズに
2枚合わせの色消しレンズを
使っているのでキッチリ
補正されているかと思いきや
実際はもっと沢山のレンズの
組み合わせで出来ているので
色収差は思った以上に残っている
ってことなのかな〜と思う。

つまりは赤と青の焦点距離の違いで
同時にピントが合わせられないのだ。


この時点でなんだか使えなさそうな
雰囲気が漂ってきた・・・
なんで3台もこしらえたのか。

とりあえず
悪あがきで対策しようと
調整用の双眼鏡タンクローの
対物レンズに絞りを入れてみた。
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レンズ直径が小さくなれば
色収差は減るはず。


ちょっとはマシになったかも!
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片側づつ見てみると
赤_絞り
青_絞り
なんとか左右の像の輪郭が
同時に判別できる程度に
ピントが合わせられた!
その代わりレンズの汚れが
目立つようになったけど
気にしない。。

これで一応、校正は取れたので
いざ!双眼鏡の視軸チェック
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どうでしょう・・・
左右の判別は付くけど
なんだか昔の赤青の3Dメガネの
視界みたいで目がチカチカして
あまり見やすいとは言えない
感じになってしまった。

双眼装置型に組み込めば
それなりに効果はあるかもだけど
そもそも視界が狭いという
弱点があるので
最適解では無い気がする。。


左右で極端に色を変えると
色々弊害がある事が分かったので
もしやるのなら
薄めのカラーフィルターで
マイルドに着色するくらいが
ちょうどいいのかな〜?

というわけで、この

ダイクロイックミラー式も
一旦お蔵入りとしますが
ベストな着色については今後も
探って行きたいと思います。



さて次回は
いよいよ本当の進化版

第3世代
の登場です。
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お楽しみに!

今回は
当ブログの定番ネタ?
平行器(光軸検査器)の話の続きです。

続きと言ったって、最後に
平行器の記事を書いたのは
2021年の9月・・・
なんと3年近く前のことでした!

このブログを始めたのが
2021年の2月なので
今年で4年目に突入していますが
平行器作製の記事は
最初の半年に集中していて
それ以降はあまり
触れていなかったのです。

では今まで
何もしてなかったかと言うと・・・
そんなことはありません。
水面下?でちょっとずつ
平行器を進化させていましたよ


前回の記事で
その存在を匂わせたまま
封印されていたコチラの平行器も
公開しますので
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最後まで読んでいただけると幸いです。


まずは
ねずみの平行器の歴史を簡単に
おさらいしようと思う。

最初に作ったのがコレ
第1世代


第1世代と呼ぶことにする。


特徴としては
ジャンクカメラから取った
ハーフミラーと
ジャンク双眼鏡から取った
プリズムを使い
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光軸の校正は
3本のイモネジを
プリズムに直接当てて

その締め加減で行う
と言う強引な構造だった。
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ネジを締めた時の
光軸の動き方が掴みにくく
校正に何時間もかかると言う
厄介な仕様であったが
シンプルな構造のおかげで
一度調整してしまえばほとんど
狂わないと言う良い面もあった。


そんな第1世代に限界を感じて
大幅な改良を加えたのが
この第2世代
第2世代

第1世代の弱点である
校正の難しさを克服して
現在も最も活躍している平行器。

ねずみ独自のシーソー型の
光軸調整機構を組み込んだことで

校正に掛かる時間を大幅に

短縮した仕様となっている。
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現在はこの第二世代をベースに
数々の改良を重ねて最終的に
以下のような仕様となっている。

まず、双眼鏡に当たる面には
植毛紙を貼って反射防止と
双眼鏡の保護を兼ねている。
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調整ネジには全て真鍮を使い
アルミとの線膨張係数の差を
極力無くすことで

温度差による狂いを減らした
第2世代_ネジ

さらにシーソー構造の回転中心を
とがり先の止めネジから
真鍮の球で受ける構造に変更して
面圧を低減することで
耐久性を向上させている
カップ&ボール


光学系についても
ジャンク双眼鏡のプリズムから
既製品のプリズムに変更して
個体バラツキを減らすなど
プリズム

2.5世代と行っても良いくらいの
改良を加えているのだ。

ちなみにこの仕様は
プロの方にも使って頂いており
ねずみの平行器開発の中で
一つの到達点だと思っている。


ねずみは
この第2世代をベースに
いくつかの派生型を作製し
テストしているので
それらを紹介していこうと思う

まずはこちらの平行器
双眼装置型1

前回の記事で、存在を匂わせたまま
ずっと公開していなかったモノ

双眼装置型2

なんだか扁平な見た目をしてますね、
そして覗き穴が真ん中にある。

内部構造はこんな感じ。
双眼装置型3


シーソー型調整機構を2つ
直列に配置して
手前側をハーフミラー(写真右)
奥側をミラー(写真左)
としている。
双眼装置型4


コイツは
左右の光路長を同じにすると言う
コンセプトで作ったもので
言って見れば双眼装置を
逆から覗いてるのと同じ構造なのだ。

・・・何が良いのかって??


まず通常の平行器は
左右の光路長が大きく異なっている。

眼幅60mmの平行器を
25mm角のパイプで作成したとすると
平行器光路長1

左の光路長が25mmに対して
右は85mmとなる
展開するとこんな感じ。
平行器光路長2

つまり右側は眼幅の分だけ
離れたところから覗いている
状態なので、右側の視界が狭く
像もやや小さく見えるのだ。
平行器視界1
像の大きさが異なると
上下の誤差の判別が難しくなるので
平行器の左右をひっくり返して
同じ見え方になるところを探るなど
精密調整にはコツが必要となる。

実際の見え方がコチラ
平行器視界


それならば
双眼装置の構造を真似て
左右の光路長を同じにしてやれば
左右の像の大きさが同じになり
調整がやりやすくなると考えて
作製したのがこの扁平タイプだ。
平行器光路長3

結果は・・・

視界が極端に狭くて使い辛い。
双眼式視界

ねずみはこの平行器を
40mm幅の角パイプで作ったので
光路長は左右とも
100mmになっており
通常の平行器の右側よりも
長くなってしまった。

展開すると。
平行器光路長4

通常の平行器では
左側の視界が広いので
ズレが大きい双眼鏡でも
左の視界で目標物を
捉えることが出来るのだが
コイツの場合
左右とも視界が激狭のため
それが出来ない。
平行器視界2
さらに
視野が同じ大きさになったことで
左右の区別が付かなくなった・・・
よく考えれば当然ですね。


結局のところ通常の平行器でも
慣れてくれば
精密調整が出来るようになるし

視度望遠鏡等の低倍率の
単眼鏡を組み合わて
さらに像を拡大すれば
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大きさの違いもほとんど
気にならなくなるので
双眼装置式の平行器は
特に必要性がなくなって
現在はお蔵入りとなっている。


何か良い改善案が見つかれば
復活させるかもしれませんけどね〜。


さて

次にねずみが試した平行器は?!


次回に続く。

前回の記事で紹介した
改良版ねずみ式平行器
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コイツをもっとカッコよく
そして使い勝手が良くなるように
カスタムしてみる。


まず調整機構のネジ径をM3からM2に変更。
ネジピッチを細かくすることで
微調整しやすくした。
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ついでに鉄だったのをSUS製に変更。

少しでもケースのアルミとの
線膨張の差を小さくして
温度変化による狂いを減らそうという考え。

ちなみに各材料の線膨張係数を調べてみると
アルミ(A6063)  : 23.4 (×10^-6/K)

真鍮              : 19
SUS304       : 17.3

鉄                 : 12.1
ガラス(BK7)   : 7.1
となっている。
温度帯で変わるので参考値。

アルミか真鍮がベストだけど
高価で種類も少ないので
実際使うならSUSかな〜?


それにしてもアルミとガラスの
線膨張の差ってすごく大きい。

なのでねずみは
アルミとガラスを接着する時に
大きい面積でくっつけないように
注意している。
熱応力でガラスが割れるといけないのでね。
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ハーフミラーの場合
接着してるのは真ん中の黒い部分だけ。


話は戻って
次にケース内面の艶消し黒塗装と
プリズムのコバ塗り。
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ちょっと値が張るけど
スコープライフさんが出してる
光学部品専用の塗料を買った。

80mlってちょっとかと思ったけど

これ一生分の量あるわ。。


プリズムの方はケースとの接触面だけは

精度確保のために塗らないでおいた
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矢印の面は塗ってないんだけど

他の面を全部黒くすると
この面も見た目が黒に変わる!
なんでだろうか?不思議。


黒塗装で一番効果があったのは覗き穴内側。
アルミ切削面のキラキラが無くなると
大分覗きやすくなる。
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逆にそこ以外は
あんまり効果ない気がするけど、、
塗り残しがあると
気になっちゃうので
全部塗っといた。


その次は双眼鏡に当てる面に
艶消し黒のカッティングシートを貼る。
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これは双眼鏡見口の傷つき防止と
接眼レンズへの反射を抑えるため。
塗装だと削れちゃうのでシールにした。


最後に一番気になってたガラ空きの
ケース端っこにフタを付ける。
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フタ自作は結構大変なので
市販のパイプエンドキャップを使った。


会議机の足とかに付いてるやつ。
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そのままだと差し込み部が長すぎるので
左のように切り詰めておく。

フタをはめたら完成!
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自前で作ったモノを自前でカスタムして
楽しむという、ただの自己満足。


ところでこの平行器の調整をしていて
新たに気付いたことがある。

今回の調整機構は
覗き穴の上下に付いてるのが
上下調整ネジ
左右に付いてるのが左右調整ネジ
となっていて

X-Yの調整を完全に分けたつもりだった。

でも実際やってみるとこんな動きをする。


右を回すと
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こんな感じで目標物が斜めに動く。
平行器_調整2


左を回すと
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こんな感じ。
平行器_調整1
最初に作ったやつが
たまたまそうなるのかと思ったら
量産した全ての個体がそうだったので
ちゃんと検証してみると、、


左右調整ネジを締める前の状態を
横から見るとこんな感じ。
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ネジを締め込んでいくと
調整機構のある面が弓なりにたわむ。

かなり大げさに描くとこんな感じ
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垂直の面がたわむと
ミラーを接着している水平の面が上に動いて
ミラーの反射面が下を向く。


すると視界が下に動いて目標物が上に動く
と言う原理のようだ。



これが何を意味するかと言うと
上下の調整ネジを使わなくても
左右のネジだけで

調整出来てしまうという事!

例えばこんな感じ。

左下にいる目標物を
真ん中に持って行きたければ
平行器_調整3

う〜む、

ネジ2本で調整出来て便利ではあるが
思ってたのと違う動作で
なんだかモヤモヤする。

なにはともあれ
使いやすい平行器が出来たことには
変わりないのでコレで良しとします!



色々やってるうちに
平行器だらけになってしまった。
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一番後ろの列はボツになった試作品
その前の列は最初に作った3台
その前のは今回作った改良版3台
一番手前がカスタム仕様と製造中のやつら。


おまけに新構造も開発してたりして、、
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こちらの詳細はまだ秘密ですよ〜。


双眼鏡調整の道具を揃えるために
作り始めた平行器だけど、

最近これを作ること
自体が
楽しくなってしまっているので
今後も改良を続けていくつもり。


以上、改良版平行器の製作でした。

改良版平行器の製作を始めたねずみ。

アルミ角パイプを愛用のピラニア鋸で
切断するところから始まる
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この鋸スゴく切れるんだけど
手作業は疲れる。切断機が欲しいな〜


一気に3本切り出した。
今度は眼幅違いの3台を一度に作ってみる
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何気にこの角パイプのケースが
ねずみ式平行器の肝になっている。

平板やLアングルの上に部品を組み付けて
後からカバーを付ける方法もあるけど
角パイプでモノコック構造にする方が
剛性が高くて狂いにくいと思う。

調整ネジも
外からアクセス出来るので
カバー取り付けによる歪みもない。


このパイプの精度は結構重要。
端面は穴の位置をケガく時の
基準にするのでしっかり研磨して
直角を出しておく。
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続いて、L字アングル材を使って
ミラーベースを3つ作る
カットする前に覗き穴を開けておくと
効率が良い。
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・・・ねずみはどうも量産癖があるようで
こういうものを作り始めると
生産効率を上げて量産したくなってしまう。

以前、アルミ缶を使った
アルコールストーブの自作にハマった時も
加工用の治具まで作って大量生産していた。
IMG_5760

アルコールストーブってこんなやつね、
山でお湯沸かしたり出来る。
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一台づつ完成させていくよりも
各工程を流れ作業して大量生産出来ると
なんだか気持ちが良いのだ

結局使うのは一個だけなんだけどね。。




話は平行器に戻って

プリズムは例によって

ジャンク双眼鏡から取ったやつ。
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不要部分をダイヤモンド砥石で削って
サイズを合わせる。

手作業なので、1個削るのに

30分くらいかかって非常に効率が悪い。
これからは市販品を買おうかな〜

これが出来上がった一台分の基本部品
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調整機構をハーフミラー側に
集約したことで部品点数も抑えられた。


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これが3台分。


組み付けも3台づつの流れ作業

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調整機構がある垂直の面(覗き窓の方)は

ネジの軸力で結構歪むので
歪みの影響を受けないように
ハーフミラーは水平の面に接着。


ハーフミラーのモジュールと
プリズムをパイプの中に固定すれば
組み付け完了。
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調整はこんな感じで
デジスコ用の架台やらいろいろ
組み合わせた台にセットして行っている。
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16倍の双眼鏡で覗きながら調整
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秒単位で合わせるには
高倍率の双眼鏡か単眼鏡が必須。
片目しか使わないので
視軸のズレてるジャンク品でOK

肉眼では絶対無理ですよ〜


調整が終わったらレーザーポインター
使って眼幅チェック
写真は眼幅64mmのやつ。
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プリズムの取り付け位置で
眼幅を変えられるのでズレていたら再調整。


調整出来たら完成!
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調整機構の改良によって
調整にかかる時間が大幅に短縮出来た

以前は最長1時間かかっていたところ
コイツは大体3分以内で合わせられる。
一体いままで何に時間使ってたんだか、。



ところでこの平行器。

ケースの端っこがガラ空きだったり
見た目的にイマイチ洗練されてない
感じしますよね。


次回はこの平行器を
カッコよくカスタムしちゃいます!!

その3に続く

最近ブログ更新をサボっていたねずみ。

なにをしていたかと言うと
自作平行器の改良である。


こちらは改良前のやつ。
IMG_4122


夏になってからのこと。

いつもの双眼鏡の視軸調整をやろうとしたら
平行器自体の視軸が上下に3分程度ズレていることに気がついた。

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どうも温度変化でプリズムの締め加減の
バランスが変わったみたい。

こうなると再調整をするしかないのだけど
これが意外と時間のかかる作業なのだ。

ねずみが最初に作った平行器は

構造が簡単で作りやすいことと
コストを重視しすぎて

調整のやりやすさが犠牲になっていた。


プリズムを押さえる3本のイモネジの締め加減でプリズムの角度を微調整すると言う強引な構造。。。


詳細は過去の記事参照

http://mouse830.livedoor.blog/archives/8850636.html

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3本のネジのバランスでプリズムの傾きが決まるので、どれを絞めたらどっちに像が動くかハッキリわからない

ネジを絞めたり緩めたりしてピッタリ合うところを探すのだが、上手くいかない時は1台の調整に1時間ぐらいかかることもあった。


この構造に限界を感じて
改良版を開発することにした。

まず考えた構造がコレ

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ミラーを接着したベースのプレートを
ケースにネジ留めして、ネジを中心に回転させる。この構造は前と同じ。

それをケースの前後に付けたイモネジで

プレートを両端から押して角度を調整する。

同じ構造をプリズムの方にも設けて
こちらは垂直方向に回転させる。

ハーフミラー側が左右調整

プリズム側が上下調整で
X-Yで別々に調整出来る構造とした。

思いついたらlet's試作!
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いきなり完成!
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作ってみたらいろいろ気付いた。

今までの構造は回転するベースプレートを

プリズムごと上から押さえつけていたが
今回はイモネジで挟んでるだけなので
プレートが微妙に浮いたりして安定しない。
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それと、調整ネジが4つの面に分散してしまったので覗きながらネジを探すのが大変で調整時の作業性が非常に悪い、

と言うことで、あっさりボツ。


次に思いついたのは
2本のイモネジを支点にして
ベースプレートをシーソーの様に

傾ける構造。
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左右2本の引きネジで
シーソーの傾きを決める。
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コレを、前作と同じように

上下と左右の調整を分担させる形で
ミラーとプリズムにそれぞれ仕込んだ。
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完成!
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今度はプレートが4点で押さえられてるので
安定性はかなり向上したのだが
加工部位が多くて
作るのが大変になった。

調整ネジも2面に分かれてるので

地味にやりにくいな〜と思いながら
調整作業をやってる時


ねずみはふと気付いた。


左右方向を調整する機構の
(上の写真ではプリズム側)
シーソー支点の2本のイモネジの高さを変えると上下方向の調整も出来てしまうのだ。

この機構は垂直面に1つあれば良くて
2つ付ける必要は無かった。

単純なことだけど実際作ってみるまで気付かなかった、やってみるって大事だね。

この機構はプリズム側に付けると
ベースプレートがプリズムの重みで微小にたわんでしまい、
平行器を上下逆さまにした時に光軸がズレることが分かったので

質量の軽いハーフミラー側に付けることにした。
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こんな絵で伝わるだろうか?
ベースプレートを上下に傾けると

視界も上下に移動する。

これで方針は決まったので

いよいよ本格的な設計に入る。

今まで俗に言うポンチ絵で作ってたけど
複雑化してきて
寸法間違えそうなので
今度はちゃんと設計図を書いたぞ!



公開するので興味ある方は
作ってみてくださいな。

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精度は自分の腕次第なので公差は無し。
アルミ材はホームセンターで売ってるやつで
板厚2mmの物がちょうど良い。
ネジサイズはM2〜3でお好みで。

細かいところではハーフミラーの

ガラスの屈折で光路が0.3mmぐらいオフセットするとこまで考慮したけど、手加工でそんな精度出せるかな?

次回はいよいよ本命仕様の作成!


その2に続く。

2、3号機は初号機の問題点を踏まえて構造を見直した。

まずビームスプリッターが手に入らないので、ハードオフで買ってきた300円のジャンクカメラからハーフミラーを取って使うことに。

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ハーフミラーはここに付いてる。


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話はそれるが、フィルムカメラの中身って部品が隙間なく詰め込まれていてカッコいい、部品点数の多さは常軌を逸している。機械部品と光学部品、それらを制御する電子部品が複雑に融合したハイブリッドな製品だ。

これがデジカメに置き換わった時にはかなりの部品が淘汰されたんだろうなぁ、今の自動車産業にも通ずるところがあるか。
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・・・などど余計なことを考えながらハーフミラーを取り出す。(本体バラさなくても取れる)


このハーフミラーを適した大きさにカットする。ダイヤモンドヤスリの角で直線にキズを付けて軽く叩いたら真っ直ぐに割れて簡単にカット出来た。


ハーフミラーはペラペラの板なので接着するしか固定方法が無いが、ケース内部に直接接着するのは難しいのでアルミのフラットバーの上にハーフミラーを立ててからケース内に入れる作戦。今回はこのフラットバーが肝。

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ここで問題になるのが如何にプリズムの反射面とハーフミラーを平行に立てるかってこと。ここで大きくズレると調整の範囲を超えてしまう。

ねずみはこんな方法を考えた
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プリズムの反射面を治具として使うのだ、
そうすればおおよそ平行に立てる事が出来る。

プリズムの反射面にハーフミラーを当てた状態でUVレジンを接着剤にして土台のアルミに仮付けする。

レジンの量は多すぎるとプリズムにくっついちゃうので注意が必要!
仮付け出来たらアラルダイトとかのエポキシ系接着剤で補強する。


これをケースに入れる前の状態で覗いてみると
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分かりやすいようにわざと左右をズラしているが上下方向のズレはほぼ無い事が分かる。

あとは左右ズレの調整と最後の微調整が出来る機構があればOKである。

左右ズレの調整機構はハーフミラーと一体となった土台のフラットバーを活用する。
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フラットバーのハーフミラー側の端にネジを切っておいてケースの下側から皿ビスで留める。

バーはケースと片側1mmの隙があってビスを中心に少し回転する事が出来る。
プリズム側の端にイモネジを付けてねじ込む事でバーを回転方向の位置を決めるようにした。


上から見た断面を絵にするとこんな感じ。

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最初はイモネジを引っ込めておいてイモネジにフラットバーの端を突き当てた状態。

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ここからイモネジを締めていくとフラットバーが前に押されて、あるところでプリズムの反射面とハーフミラーが平行になる。

平行器を覗きながら左右が一致したところで上からイモネジでプリズムを締め付ければフラットバーも共締めされて固定される仕組みである。
構造を見て分かる通りイモネジはバーを押してるだけなので戻り側での調整は出来ない、行き過ぎたら最初の状態に戻してやり直しとなる。
最初の調整が面倒になるけど一度合わせれば頻繁に調整するものでも無いのでこんな構造でも不都合は無い。

プリズム抑えのイモネジは青で示した3箇所
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初号機と同じでプリズムの下面にはマスキングテープが一枚貼ってありイモネジの締め加減でテープの潰れ量が微妙に変化してプリズムの傾きが微妙に変わる、これでズレの微調整が出来る仕組みだ。

初号機は2方向から4本のイモネジで押さえていたがこれが調整を難しくしている原因だったため一方向の3本にして大分改善した。

これで60、64、70のセットが完成!
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この3台を使えば完璧な双眼鏡の視軸調整が出来ることになるが、やってみると難しいんだな〜これが。

それはまた別の記事で。

2号機、3号機製作の話

平行器は一台あればいいと思っていた管理人ねずみ。日本望遠鏡工業会さんのホームページを見ると眼幅60mm、64mm、70mm の3種類のラインナップがあることに気づく。

ねずみが作った初号機は眼幅64mm。


自分の眼幅がこんなもんだからそれに合わせたのである。大体周りの人を見渡してみても人の眼幅は63〜65くらいに見える、測ったわけじゃないけどね。
子供はもっと短いから60mmは子供用か?70mmの眼幅の人なんていないぞ??
と最初は意味が分からなかったが、よくよく考えていくうちに気がついた。

双眼鏡はどの眼幅でも視軸がズレないようにしないといけない、そのためには双眼鏡の左右の視軸と真ん中の回転軸の3本の軸を平行に合わせる必要があるのだ。

つまり60mmと70mm両方で視軸が合ってる状態にしないといけないって事で平行器は2種類は必ず必要になる。64mmは日本人の平均的な眼幅なのでおそらく最終調整用だろう。

では1つの平行器で60mmと70mmの両方を調整することはできないのだろうか??
どうなるのか簡単に絵を描いてみた。

まずは64mmの平行器で眼幅64mmの双眼鏡を見た場合
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双眼鏡の左右の視軸が一致していれば目標物(鉄塔)は一つに重なって見える。

次に64mmの平行器で眼幅60mmの双眼鏡を見た場合
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双眼鏡の視軸が一致していたとしても、プリズムで反射した右の光とハーフミラーを通り抜けた左の光が一致しないので目標物はズレて見える、それ以前に視野の円がズレて見える。

なので

視軸調整をちゃんとやるには双眼鏡の眼幅に合わせた60mm、64mm、70mmの3台が必要なのである。平行器を自作されてる方のブログ等をみてもこの点に言及されている方はいないと思われる。

まぁ最低限自分の眼幅で合わせれば自分が使う分には不自由しないから一台でいいのかもしれないけど、どうせやるなら本当の視軸合わせにチャレンジしてみたいよね。

・・・と。前置きが長くなったが

そんな理由で60mm、70mmの平行器製作に取り掛かることにしたのである。

これからプリズムの微調整

ネジの締め加減でプリズムの傾きを調整しようと思って沢山イモネジを付けたけど自由度がありすぎて逆にやりづらい事に気付く。
IMG_1818
左側2本はビームスプリッターを固定するだけのネジで調整には使わない。

右側手前の面についてる2本はプリズムの上下調整用で、上を締めればプリズムは下を向き、下を締めればプリズムは上を向く。
しかしプリズムの左端を押してるので、締めるほどプリズムが右回りに回転してしまって視界が右にズレる。。

上面に付いてる2本は上下左右の微調整用。
プリズムの下面にはマスキングテープが一枚貼ってあってイモネジの締め加減で僅かにプリズムの傾きを変えることが出来る。


この2本も締めて行くと上下左右が同時に動くことが分かって調整は困難を極めた...
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ちなみにケースから飛び出してる黒いものは、ケース内部の反射を抑えるために仕込んだ黒い厚紙。
プリズムからビームスプリッターまでの光路を囲むように入れたがこれはあまり意味が無かったみたいで無くても見え方は変わらない。


微調整にはPENTAXの16×24逆ポロ双眼鏡を使う、これは平行器の調整のためだけにジャンク品をヤフオクで購入したもの。
最初は肉眼でやろうとしたけど平行器を通した小さい視界で3キロ先の鉄塔にピタリ合わせるのは不可能だった。マサイ族みたいな視力があれば出来るのかな〜?
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真ん中のカバーを剥がしてこんな感じで使う。
平行器の当たる面が平らになってるのでとっても使いやすい。右目の視度調整が効かなくなってた故障品だけど左しか使わないので全然OK
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調整前の視界
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鉄塔が2本に見える、山の稜線もずれていることが分かる。


これが調整後の視界
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左右の視界がピタリ重なって鉄塔の鉄骨が一本に見える。ちょっとでもズレてると鉄骨が2本にブレて見えるのですぐに分かる。
手前の波状の電線が横にズレてるのが見えるけど、これは電線がかなり手前にあるからで無限遠に平行を合わせると近くのものは眼幅の分ズレて見える。

んで結局この初号機の調整には半日かかった
可動部品を極限まで減らしたおかげか、一度合わせてしまえば適当に扱ってもズレることは無いみたい。

2号機、3号機を作る時にはもっと調整しやすいように構造を見直さないといけない、ビームスプリッターもそう手に入るものじゃないし。

ん?一台じゃダメなのかって?

その4に続く

なんとなく頭の中に描いた設計図で作り始めた
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まずはケースの製作

25mm角のアルミパイプから切り出して覗き穴を開ける。電動工具は持ってないので全てハンドツール!3時間くらいかかってやっとケースを削り出せた。


この中に収めるのはビームスプリッターと、ジャンク双眼鏡から取り出したプリズム。
ビームスプリッターの方はまともに買うとすごい金額だけど、たまたまヤフオクで中古品を格安で入手出来たのでコレを使う事にした。
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右側のプリズムは見慣れない形と思うかもしれないけど、普通のポロプリズムをダイヤモンド砥石で削って角を落としたもの。そのままだとケースに入らなかったので手作業で1時間かけて削った。


問題はどうやって光軸の調整機構を組み込むか。すでに自作されている先輩方は結構凝った構造で機械的にミラーの位置を調整出来るように工夫されているみたいだけど、ねずみはもっと原始的な方法でトライしてみた。

簡単に言うとビームスプリッターとプリズムをそのままケースの中に入れてイモネジで締めるだけ。IMG_0711

視界のズレはケースの端からプリズムをいじって調整して後はイモネジの締め加減で微調整しようという作戦。

最初に組む時に重要なのはまずプリズムの幅方向の位置を合わせること。
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眼幅64mm狙いで覗き穴を開けたのだけど、中の反射面どうしの間隔もピッタリ64mmにしないと覗いた時の丸い視界がズレる。

下は眼幅調整後の写真で、覗き穴のなかに見える小さい丸が右側の視界。丸の中心が一致していれば原理的には64mmに合わせた事になってるはず。
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視界の左右ズレもここで大体合わせとく。
遠くに見える鉄塔を見ながら左右一致したところでイモネジを締めてプリズムの位置を決めて・・・

ここからが大変!微調整に続く。

双眼鏡のブログを始めるのに最初のネタが平行器って...
高級双眼鏡を並べて見え味の比較をする。
そんな記事を書いてみたいもんですが、管理人ねずみのお小遣いでは無理なので自作平行器の話です。

平行器、正しくは携帯用光軸検査器というみたいだけど
平行器って名前の方がネット上でよく見かけるのでそう呼ぶことにする。

オールドポロ機にハマって中古品を漁っていたねずみ。いざ手に入れて覗いてみるとしっくり来ないものが結構多かった。
物が二重に見えるってほどではないけど目が疲れる、というか脳が頑張って合わせに行ってる感じがする。そんな双眼鏡を覗いてると景色を楽しむどころじゃ無い。


逆に違和感なく自分の目の延長のようにスーッと景色が入ってくる双眼鏡もあって今使ってるオーバーコッヘンがそんな感じ。

では、見て疲れる双眼鏡はどれくらい視軸がズレてるのか?というのを目だけで判別できないのが厄介なところ。

ちなみに管理人ねずみは過去に「視力回復3D絵本」にハマったことがあり平行法と交差法という特殊能力?を身につけている。視力は回復しませんでしたけどね。
双眼鏡を見ながら平行法をすると左右の視界を別々に見ることが出来るので、高さのズレはなんとなく分かって便利。でも横のズレは正直分からない...
これはやっぱり平行器が必要だなと。


平行器とは双眼鏡の視軸のズレを調べる道具でコイツを通して覗けばズレが一発で分かるという代物。

双眼鏡に興味を持つまでは存在すら知らなかったこの道具、調べて行くと日本望遠鏡工業会さんから販売されていたようだけど、現在は在庫なしとなってる。
http://www.jtmas.jp/tech/inspection_tool_lamp_list200923.pdf

んで、さらに調べて行くと自作してブログ等で紹介されている方もいる。特にYAMACAさんと言う方のページが参考になりますね。

これはやるしかないですね〜〜。

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