ライツの双眼鏡 BINUXIT 8×30
ノンコートモデルの話。
「ライツ」の双眼鏡と言ってもピンとこないかもしれないけど、現代のフィルムカメラの基礎を作り、高級カメラブランド「ライカ」を生み出したメーカーである!
ライツのカメラだからライカと言うネーミングだけど「ライカ」と言う名前の方が有名になって今は社名がライカになっちゃってるみたい。
日本でライカと言えば「ちびまる子ちゃん」に出てくるたまちゃんのお父さんのカメラですよね〜〜。
マニアで無い限り双眼鏡のイメージはないと思うけど、今でも高級なダハ式双眼鏡を多数ラインナップする一流メーカーですね!
ねずみのお小遣いでは手が届きません😱
そんなライツのポロ式双眼鏡がBINUXIT
日本語で読むとしたらビヌクシット?ビナクシットかな?
(追記。中島隆先生の著書「双眼鏡の歴史」にはビヌキシートとの記述あり)
この個体はなかなかレアなノンコートモデルでヤフオクで1万5千円でゲットしたのだがこれがすこぶる状態が悪かった。。
外装はグッタペルカじゃなくてビニールレザーに張り替えられているようで見た目は良い。張り替えから大分年月が経過してるようで色褪せているけど逆に良い味出てるような。
光学系は・・・
かなりヒドイ、、対物レンズの奥が汚れやらカビやらで真っ白、そのまま景色を見ても霧の中を見ているみたい。
しかしビンテージ双眼鏡をいろいろ覗いて目が肥えてきたねずみにはそのポテンシャルが分かった。クリーニングすれば抜群の性能になると確信したのだ!これはやるしか無い。
接眼側を外していくと、やっぱり汚れがかなりヒドイ。
プリズムにも油が飛び散ったような跡が😱
対物レンズの周りには黒いワックス状のものが塗りたくってある。
ツァイスにも対物レンズ周りを黒い樹脂の様なもので固めたのがよくあるけど、こいつのはもっとベタベタする感じでタチが悪い。
これを取り除いてレンズを外すのにはかなり苦労した。ベタベタの粘着力に加えてレンズ枠との嵌めあいがやたらキツくて、レンズがほんの少し傾いただけでも噛み込んでしまって出てこない。
ベタベタを溶かしながらなんとか外した。
対物レンズの内側の面には何箇所もヤケがあった、しかも前回の修理時にヤケを取ろうとしてペーパーがけされたような跡があって、細かい傷がどうしてもとれない状態だった。
こうなるともう修復する術がないので諦めた、これは先が思いやられる。。
プリズムにも曇りとカビが。
これは意外にもクリーニングでほぼ完璧にキレイになった。
こうしてきれいになったプリズム達。
側面には鉛筆で数字がいっぱい書き込まれていて、組み合わせるプリズムを細かく選別していることがうかがわれる、プリズムの真ん中には迷光を減らすための溝も彫られていて一切ぬかりがない!
と思ったらプリズム室の黒塗装は省かれていてアルミの地が剥き出し
そこはこだわらないのかい!
フォーカスリングもクリーニングしてグリスを塗り直した、この部分のワッシャーはアルミ箔のように薄くて扱いには慎重を要する。
ライツはとにかく嵌めあい部分の隙間を最少にして徹底的にガタを無くす設計思想のようだった、そのため分解整備製はあまり良くない。
ツァイスの場合はキツすぎず緩すぎずのちょうど良い隙で組み付けやすい、工場の生産性を上げるための設計なのかな?
しかしこのライツは視軸調整においては隙が少ないことが功を奏して、ほぼ一発で視軸が決まった。
たまたまかも知れないけどほぼ偏心ゼロ付近から少し調整しただけで左右の視軸がピタリ一致、対物レンズ押さえのリングを締め込んだ後も全くズレない。
やっぱり凄いな!ライツ。
そんなBINUXITで見た風景がコチラ
かなり広角で実視界8.5°はあると思う、手前のものにピントを合わせると後ろが気持ちよ〜くボケる。iPhoneあてて撮った写真では伝わらないけど解像度が異様に高くて、ライカだけに写真を見てるみたいな気分になる。
ちなみに分解の時気になったヤケの影響は全く感じなかった、多少の欠陥は実用に差し支えないことが多いのであまり神経質にならなくてもいいのかもね。
BINUXITはねずみが今まで見たノンコートの双眼鏡では間違いなくトップの光学性能!
ねずみのお気に入り双眼鏡のひとつです。
ノンコートモデルの話。
「ライツ」の双眼鏡と言ってもピンとこないかもしれないけど、現代のフィルムカメラの基礎を作り、高級カメラブランド「ライカ」を生み出したメーカーである!
ライツのカメラだからライカと言うネーミングだけど「ライカ」と言う名前の方が有名になって今は社名がライカになっちゃってるみたい。
日本でライカと言えば「ちびまる子ちゃん」に出てくるたまちゃんのお父さんのカメラですよね〜〜。
マニアで無い限り双眼鏡のイメージはないと思うけど、今でも高級なダハ式双眼鏡を多数ラインナップする一流メーカーですね!
ねずみのお小遣いでは手が届きません😱
そんなライツのポロ式双眼鏡がBINUXIT
日本語で読むとしたらビヌクシット?ビナクシットかな?
(追記。中島隆先生の著書「双眼鏡の歴史」にはビヌキシートとの記述あり)
この個体はなかなかレアなノンコートモデルでヤフオクで1万5千円でゲットしたのだがこれがすこぶる状態が悪かった。。
外装はグッタペルカじゃなくてビニールレザーに張り替えられているようで見た目は良い。張り替えから大分年月が経過してるようで色褪せているけど逆に良い味出てるような。
光学系は・・・
かなりヒドイ、、対物レンズの奥が汚れやらカビやらで真っ白、そのまま景色を見ても霧の中を見ているみたい。
しかしビンテージ双眼鏡をいろいろ覗いて目が肥えてきたねずみにはそのポテンシャルが分かった。クリーニングすれば抜群の性能になると確信したのだ!これはやるしか無い。
接眼側を外していくと、やっぱり汚れがかなりヒドイ。
プリズムにも油が飛び散ったような跡が😱
対物レンズの周りには黒いワックス状のものが塗りたくってある。
ツァイスにも対物レンズ周りを黒い樹脂の様なもので固めたのがよくあるけど、こいつのはもっとベタベタする感じでタチが悪い。
これを取り除いてレンズを外すのにはかなり苦労した。ベタベタの粘着力に加えてレンズ枠との嵌めあいがやたらキツくて、レンズがほんの少し傾いただけでも噛み込んでしまって出てこない。
ベタベタを溶かしながらなんとか外した。
対物レンズの内側の面には何箇所もヤケがあった、しかも前回の修理時にヤケを取ろうとしてペーパーがけされたような跡があって、細かい傷がどうしてもとれない状態だった。
こうなるともう修復する術がないので諦めた、これは先が思いやられる。。
プリズムにも曇りとカビが。
これは意外にもクリーニングでほぼ完璧にキレイになった。
こうしてきれいになったプリズム達。
側面には鉛筆で数字がいっぱい書き込まれていて、組み合わせるプリズムを細かく選別していることがうかがわれる、プリズムの真ん中には迷光を減らすための溝も彫られていて一切ぬかりがない!
と思ったらプリズム室の黒塗装は省かれていてアルミの地が剥き出し
そこはこだわらないのかい!
フォーカスリングもクリーニングしてグリスを塗り直した、この部分のワッシャーはアルミ箔のように薄くて扱いには慎重を要する。
ライツはとにかく嵌めあい部分の隙間を最少にして徹底的にガタを無くす設計思想のようだった、そのため分解整備製はあまり良くない。
ツァイスの場合はキツすぎず緩すぎずのちょうど良い隙で組み付けやすい、工場の生産性を上げるための設計なのかな?
しかしこのライツは視軸調整においては隙が少ないことが功を奏して、ほぼ一発で視軸が決まった。
たまたまかも知れないけどほぼ偏心ゼロ付近から少し調整しただけで左右の視軸がピタリ一致、対物レンズ押さえのリングを締め込んだ後も全くズレない。
やっぱり凄いな!ライツ。
そんなBINUXITで見た風景がコチラ
かなり広角で実視界8.5°はあると思う、手前のものにピントを合わせると後ろが気持ちよ〜くボケる。iPhoneあてて撮った写真では伝わらないけど解像度が異様に高くて、ライカだけに写真を見てるみたいな気分になる。
ちなみに分解の時気になったヤケの影響は全く感じなかった、多少の欠陥は実用に差し支えないことが多いのであまり神経質にならなくてもいいのかもね。
BINUXITはねずみが今まで見たノンコートの双眼鏡では間違いなくトップの光学性能!
ねずみのお気に入り双眼鏡のひとつです。
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