久々の更新となりますが
今回は毎度お馴染み
視軸調整ネタの続きです。
かれこれ二年ほど前から書いていて
前回の記事を書いてから
もう一年近く経ってしまった。
前回の記事はコチラ↓
http://mouse830.livedoor.blog/archives/15772259.html
前回までは
双眼鏡の視軸調整機構の紹介や
視軸を中心軸に合わせる方法について
紹介してきたが
今回からはもうちょっと踏み込んで
どれくらいのズレ加減を狙って調整
すべきか?を深掘りしていこうと思う。
例によって、、ここからの説明は
ねずみが断片的に得た知識を
繋ぎ合わせて考察したものなので
専門の方が読んでいたら是非
ご指摘、アドバイスお願いします。
本題に入る前にまず
「視軸」ってそもそも何なのか?
について整理しようと思う。
視軸とは眼球の中のレンズである
「水晶体」の中心と
イメージセンサーである網膜の中で
最も感度の高い場所
「中心窩」を繋いだ直線のことである。
・・・って言ってもピンと来ないけど
簡単に言うと「視線」のことで
人間が見ている方向のことを
指している。
ちなみに眼球の中でも
光軸と視軸は5°程度ズレているらしいが
今回の話には関係ないので割愛する。
過去の記事↓でねずみは
http://mouse830.livedoor.blog/archives/9859556.html
双眼鏡の左右の光軸ズレを
調整する作業のことを
「視軸調整」と呼んできた。
これは一般的にも使われる表現だが
本来の意味の「視軸」は
眼球の中にあるものであって
双眼鏡にあるものでは無いのだ。
「視軸調整」を正しく表現すると
「系の光軸の左右平行度調整」
なのである。
・・・出だしから話がややこしく
なってしまって申し訳ない。
ここからはもう少し分かりやすく
「双眼鏡の系の光軸」と
「眼球の視軸」の関係を
お馴染みの絵を使って
視覚的に説明してみようと思う。
この2つの関係性が分かれば
自ずと調整の際に狙うべき
ズレ加減も分かってくるはずだ。
今回からは
より正確に表現するため
今までよく使って来たプリズム無しの
簡易的な双眼鏡の絵↓では無く
プリズム入りの絵↓に変更してみる。
まず
無限遠にある目標(鉄塔)を
光軸がピッタリ平行な理想の双眼鏡で
覗いてみたとする。
赤い線が目標物から届いた光と
考えて欲しい。
この時、左右の視界とも
ど真ん中に目標物が来るので
それを覗いた時の眼球の視軸も
左右がピッタリ平行になる。
人間は目標物を一つに重ねるように
左右の視界を合成して認識するので
その時の視界は一つの円に見える。
これは裸眼で無限遠の目標物を
見ている時と同じ状態なので
違和感無く見ることが出来る。
次に発散のある双眼鏡を考えてみる。
「発散」とは
双眼鏡の系の光軸が目標物に対して
外に開いた状態になっていて
対物レンズに正面から真っ直ぐ入った
光が接眼レンズから出て来た時に
外側に広がっていく状態を指す。
この時、目標物は視野の中で
内側に寄って見えるため
このズレは内方ズレと呼ばれる。
この時、眼球の視軸は目標物(鉄塔)を
一つに重ねて見ようとするので
寄り目の状態になる。
そして視界は一つの円では無くて
こんな感じになる。
双眼鏡を覗いた時の視界って言うと
こっちをイメージする人が
多いかも知れない。
通常、人間は
近くの物を見る時には少なからず
寄り目の状態になっているので
このような内方ズレについても
特に違和感なく見ることが出来る。
あまり極端なのはNGですけどね。。
続いて
「発散」の反対の「集中」の場合は
双眼鏡の系の光軸が目標物に対して
内側にクロスした状態になっている。
対物レンズに正面から入った光が
接眼レンズから出た時に
内側に集まるので集中と呼ばれる。
この時は視野の中で
目標物が外に離れる外方ズレとなる。
この状態で左右の目標物を
一つに重ねるためには寄り目の逆の
反り目(そりめ)にする必要があるが
これは通常あり得ない状態なので
とても気持ち悪くて目が疲れる。
その時の視界は
左の視界が右に、右の視界が左に
広がった状態となる。
まぁ、この状態では
視界がどうのよりも目が疲れて
まともに見ていられないので、、
あんまり関係ないですね。
ちなみにPENTAXのパピリオは
近くにピントを合わせた時に
意図的にこのようなクロスの
光軸を作って、眼の視軸を平行に保つ
ギミックが組み込まれているのだが
これについてはまた別の記事で
詳しく紹介したいと思う。
ここまでの説明で
分かってもらえたと思うけど
双眼鏡を調整する時には
ざっくり言うと
ズレ0〜弱内方ズレが良くて
外方ズレは良くない
と言うことになる。
JIS B7121に規定されている
双眼鏡の光軸平行度規格でも
内方ズレ(発散)に比べて
外方ズレ(集中)の許容度が
かなり厳しく設定されているのは
この理由によるものなのだ。
ここで最初の話に戻ると
系の光軸のことを視軸、と呼ぶのは
正しい表現ではなかったのだけど
系の光軸の平行度を調整することは
即ち、人間が覗いた時の
視軸を調整することなので
「視軸調整」とはなかなか
的を射た表現だなぁと改めて思う。
てな訳で、
これからもねずみはこの呼び方を
使っていくつもり。
次回からは、さらに踏み込んで
市販の双眼鏡がどれくらいの
ズレ加減で調整されているのか?
を検証しながら
最適な狙い値を探って行こうと思う。
最近、少しサボり気味でしたが、、
ここからは少しペースアップして
更新していくつもりなので
今後ともよろしくお願いします!
今回は毎度お馴染み
視軸調整ネタの続きです。
かれこれ二年ほど前から書いていて
前回の記事を書いてから
もう一年近く経ってしまった。
前回の記事はコチラ↓
http://mouse830.livedoor.blog/archives/15772259.html
前回までは
双眼鏡の視軸調整機構の紹介や
視軸を中心軸に合わせる方法について
紹介してきたが
今回からはもうちょっと踏み込んで
どれくらいのズレ加減を狙って調整
すべきか?を深掘りしていこうと思う。
例によって、、ここからの説明は
ねずみが断片的に得た知識を
繋ぎ合わせて考察したものなので
専門の方が読んでいたら是非
ご指摘、アドバイスお願いします。
本題に入る前にまず
「視軸」ってそもそも何なのか?
について整理しようと思う。
視軸とは眼球の中のレンズである
「水晶体」の中心と
イメージセンサーである網膜の中で
最も感度の高い場所
「中心窩」を繋いだ直線のことである。
・・・って言ってもピンと来ないけど
簡単に言うと「視線」のことで
人間が見ている方向のことを
指している。
ちなみに眼球の中でも
光軸と視軸は5°程度ズレているらしいが
今回の話には関係ないので割愛する。
過去の記事↓でねずみは
http://mouse830.livedoor.blog/archives/9859556.html
双眼鏡の左右の光軸ズレを
調整する作業のことを
「視軸調整」と呼んできた。
これは一般的にも使われる表現だが
本来の意味の「視軸」は
眼球の中にあるものであって
双眼鏡にあるものでは無いのだ。
「視軸調整」を正しく表現すると
「系の光軸の左右平行度調整」
なのである。
・・・出だしから話がややこしく
なってしまって申し訳ない。
ここからはもう少し分かりやすく
「双眼鏡の系の光軸」と
「眼球の視軸」の関係を
お馴染みの絵を使って
視覚的に説明してみようと思う。
この2つの関係性が分かれば
自ずと調整の際に狙うべき
ズレ加減も分かってくるはずだ。
今回からは
より正確に表現するため
今までよく使って来たプリズム無しの
簡易的な双眼鏡の絵↓では無く
プリズム入りの絵↓に変更してみる。
まず
無限遠にある目標(鉄塔)を
光軸がピッタリ平行な理想の双眼鏡で
覗いてみたとする。
赤い線が目標物から届いた光と
考えて欲しい。
この時、左右の視界とも
ど真ん中に目標物が来るので
それを覗いた時の眼球の視軸も
左右がピッタリ平行になる。
人間は目標物を一つに重ねるように
左右の視界を合成して認識するので
その時の視界は一つの円に見える。
これは裸眼で無限遠の目標物を
見ている時と同じ状態なので
違和感無く見ることが出来る。
次に発散のある双眼鏡を考えてみる。
「発散」とは
双眼鏡の系の光軸が目標物に対して
外に開いた状態になっていて
対物レンズに正面から真っ直ぐ入った
光が接眼レンズから出て来た時に
外側に広がっていく状態を指す。
この時、目標物は視野の中で
内側に寄って見えるため
このズレは内方ズレと呼ばれる。
この時、眼球の視軸は目標物(鉄塔)を
一つに重ねて見ようとするので
寄り目の状態になる。
そして視界は一つの円では無くて
こんな感じになる。
双眼鏡を覗いた時の視界って言うと
こっちをイメージする人が
多いかも知れない。
通常、人間は
近くの物を見る時には少なからず
寄り目の状態になっているので
このような内方ズレについても
特に違和感なく見ることが出来る。
あまり極端なのはNGですけどね。。
続いて
「発散」の反対の「集中」の場合は
双眼鏡の系の光軸が目標物に対して
内側にクロスした状態になっている。
対物レンズに正面から入った光が
接眼レンズから出た時に
内側に集まるので集中と呼ばれる。
この時は視野の中で
目標物が外に離れる外方ズレとなる。
この状態で左右の目標物を
一つに重ねるためには寄り目の逆の
反り目(そりめ)にする必要があるが
これは通常あり得ない状態なので
とても気持ち悪くて目が疲れる。
その時の視界は
左の視界が右に、右の視界が左に
広がった状態となる。
まぁ、この状態では
視界がどうのよりも目が疲れて
まともに見ていられないので、、
あんまり関係ないですね。
ちなみにPENTAXのパピリオは
近くにピントを合わせた時に
意図的にこのようなクロスの
光軸を作って、眼の視軸を平行に保つ
ギミックが組み込まれているのだが
これについてはまた別の記事で
詳しく紹介したいと思う。
ここまでの説明で
分かってもらえたと思うけど
双眼鏡を調整する時には
ざっくり言うと
ズレ0〜弱内方ズレが良くて
外方ズレは良くない
と言うことになる。
JIS B7121に規定されている
双眼鏡の光軸平行度規格でも
内方ズレ(発散)に比べて
外方ズレ(集中)の許容度が
かなり厳しく設定されているのは
この理由によるものなのだ。
ここで最初の話に戻ると
系の光軸のことを視軸、と呼ぶのは
正しい表現ではなかったのだけど
系の光軸の平行度を調整することは
即ち、人間が覗いた時の
視軸を調整することなので
「視軸調整」とはなかなか
的を射た表現だなぁと改めて思う。
てな訳で、
これからもねずみはこの呼び方を
使っていくつもり。
次回からは、さらに踏み込んで
市販の双眼鏡がどれくらいの
ズレ加減で調整されているのか?
を検証しながら
最適な狙い値を探って行こうと思う。
最近、少しサボり気味でしたが、、
ここからは少しペースアップして
更新していくつもりなので
今後ともよろしくお願いします!
コメント
コメント一覧 (40)
(笑い)
いきなり,視軸の話しを始めます.
最近,私は歳のせいか頭を上に向けながら左に傾けると,右目の視軸が上に,左目の視軸が下に動くことに気づきました.右に頭を傾けるときは,そんな現象は全然起きないのにです.
これは,双眼鏡で夜空を眺めているとき,頭を左に傾けてはいけないと言うことです.傾けると,正しく調整された双眼鏡でも星が上下にずれてくるのです.しかも,それだけではなくて,左右の目で「像の倒れ」も起きるのです!
どうやら,頭を傾けると脳みその重さで眼球が動いてしまっているようです.でも,それなら左右,どっちに傾けても同じ気がしますが左に傾けたときだけ出るんですね.もしかしたら,私は左右,どちらかの脳みそだけが重たいのかもしれません.
何にしても,視軸の狂いは,必ずしも双眼鏡だけの責任では無い場合があるってことです.最近の発見でした.
mouse830
がしました
私が今オーバーホールしている双眼鏡は7✕50,見かけ視野77度です.この視野の広さを出すために対物レンズの焦点距離は150㎜,つまりF3.0にもなってます.このくらいの口径比になるとプリズムから接眼レンズまで全て込みで光学設計しているようです.でも,対物レンズの光軸の狂いは後段の補正光学系に,設計通りの光が行かなくなるので良くないはずです.
ちと,脱線しましたが,双眼鏡って無限遠で調整しなければいけないのだろうか? と思い始めました.
バードウォッチングとかスポーツ観戦では,せいぜい50m~100mくらいの距離で双眼鏡を使ってるわけですから,それくらいの距離の電信柱とかで平行器と双眼鏡の視軸を合わせてしまった方が良いのではないでしょうかね?
私のところでは50m先に電信柱があって,それの足をかける鉄の棒(何て言うのでしょうね?)の長さが12.5cmくらいなのを利用して,双眼鏡の対物レンズの幅がなんぼだから・・・とか面倒な補正をかけて無限遠にしてたのです.でも,良く考えたら何時も50mくらい先の鳥とかを観察するのに使うのだったら,最初から50m先に全て合わせておくのが良い気がしてきたのです.この時,目玉の方の視軸は無限遠ではなくて,50m先の「より目」になっています.一番自然な目の視軸ではないでしょうか?
で,たまに星でも見ようとするなら,(誤差範囲で)視軸は平行で出るので,目玉の視軸も平行にして無限遠の星を見ている気分になって,双眼鏡を覗くってことになります.
どうでしょね?
mouse830
がしました
対物レンズの焦点距離をf0,接眼レンズのそれをf1とし,双眼鏡の対物レンズの間の距離の半分をhとします.さらにターゲットとなる物体は双眼鏡から距離Dにあるとします.このとき,視野に見えるターゲットは視野の中心から少し内側に見えるでしょう.その中心から離れるところの視角をωとすると,
ω=(f0/f1)*(h/D)
と表されます.式の右辺のf0/f1は双眼鏡の倍率ですから,Mとすると
ω=M・h/D=M・atan(h/D)
となります.
つまり無限遠の物体で視軸を調整した双眼鏡は,例えば50m先の物体を見たときに,上の式に従って視軸が倍率倍大きくなっていますので,もし倍率が10倍なら,5m先に見えてることになります.これが有限距離の対象を見ているときに双眼鏡に換えると,一瞬,目がくらくらする理由です.50mが5mだと人間には明確に距離の違いを感じるのでね.
もしも,平行器を50mに調整してから,双眼鏡の視軸を調整すると双眼鏡の対物レンズに入る光が50m先から出てて,接眼レンズから出る光も,それに平行に出ますので50m先の視軸に合ってしまいます.(ちょっとご自分で図を書いてみて下さい).この時,対象から出て対物に入る光と接眼レンズから出る光は平行です.
この調整をした双眼鏡は,50m先の対象を見ていて,双眼鏡に換えた時でも目の視軸は50先で同じです.目がくらくらすることはありません.ちなみに10倍だったら,51m先のものは60mに,49mの物は40m先の視軸になります.つまり遠近感は同じです.
mouse830
がしました
これ考えていたら,パピリオの対物レンズをより目にする意味って,このくらくらを解消するためなのかなぁ,と思い始めました.
と言うことで,私は有限距離対象で双眼鏡の視軸を調整することにしました.
7✕50で視野77°の双眼鏡って,昔,エイコーという会社が出してたんですよ.JBコードからは146みたいです.
mouse830
がしました
お返事遅くなりました
丁寧なご説明ありがとうございます!
前回のコメントでは
まず、平行器を50m先の目標で調整する。
と言うところが理解出来ていなかったので
的外れなお返事をしてしまいましたね、
では
50mで調整した平行器を使って
50mの目標で双眼鏡を調整するとどうなるか?
絵を描きながら考えてみましたので
ひでさんの説明と被るところも多々ありますが
おさらいのために1から書いてみます。
まず
目標までの距離をD
対物レンズ間の半分をh
(対物レンズ間と眼幅は同じとします)
双眼鏡無しで距離Dの目標を見た時の
寄り目の角度はω=atan(h/D)
無限遠に調整されたM倍の双眼鏡で
距離Dの目標を見た時は
目標がD/Mの距離に見えるので
その時の寄り目の角度は
ω'=atan(M•h/D)
この時ω<ω'です
ωに対してω'が大きいことが
ひでさんのおっしゃる
目がクラクラする原因ですね。
距離50mに合わせた平行器で
視軸調整すると言うことは
ωとω'が等しい状態を作ることなので
ω=ω'
ω'=atan(M•h/D)-α
D=50m
-αが視軸調整で補正する分の定数項です。
こうして50mで補正した双眼鏡で
無限遠を見ると・・・D=♾️なので
ω'=-α
-αの項が残ります。
マイナスは寄り目の逆なので
無限遠を見た時には
外方誤差がある状態になる。
と言うのが私の考えた結論ですが
どうでしょうか??
実際に値を入れて計算してみると
αは見かけの角度で、実角度に直すと
極僅かJIS規格内に入る程度の誤差です。
よって、この調整法で問題無いと言う
ことになりそうなのですが
ひとつだけ気になるところがあり、、
随分長くなったので(笑)
また別途書きたいと思いますね。
mouse830
がしました
やっぱり私が間違ってましたねぇ.
αは残ります.
で,消す方法が見つかりませんでした.
双眼鏡のJIS規格ってのは,公差なんぼでしたでしょうか?
mouse830
がしました
その工場は本当に四畳半のアパートってことも多かったと聞きました.
で,肝心なのは検査ですが「1km程度先に銭湯の煙突が見える」だった
とかで,すげー話しです.
ちょっとひっかかりましたが,50m先で1.9分角というのは,対物レンズ間
距離を何センチにしましたか? ポロ式だと広くなるので,しょっとすると
ダハ式の目幅同等から,その2倍として100m(10×時)がターゲットの
近いことの限界かな? と思っちゃったですけど・・・
あと,また変わった視軸調整方法を,後日,提案させて頂きますね.
mouse830
がしました
「1km程度先に銭湯の煙突が見える」
↓
「1km程度先くらいに銭湯の煙突が窓から見えるのが工場として最適なアパート」
だったとか.
mouse830
がしました
で,双眼鏡の視軸調整での,新しい検査方法の話しです.
ダハ型で視軸の良く合ってる双眼鏡が有ったとします.
まぁ,平衡器があれば事前に良く確認しておいた方が良いでしょう.
倍率は10倍としておきます.
で,検査しようとしている双眼鏡は,三脚などに良く固定しておきます.
伝統に従って,遠くの銭湯の煙突に合わせます.(笑い)
そして,その接眼レンズに検査される双眼鏡(ダハ式でもポロでも可)の
双眼鏡を直列に繋ぎます.当然,倍率がかけ算になるので,とんでもない
倍率で像は暗くてぼやけますが,検査される双眼鏡の視軸誤差がαなら,
その10倍に誤差が拡大されて見えます.
目玉は,少しの視軸誤差なら目玉の方が自動調整されてしまいますが,
それが10倍にも拡大されると,どーにもならないので目視でも
左右ぜんぜん合いません.
それがゼロになるまで(見分けが付かなくなるまで)調整します.
そのずれをβとするなら,後ろのポロ型を取り外すと,前の検査されてる
双眼鏡の視軸誤差は,β/10に収まるはずですよね?
ついでに,
>日本望遠鏡工業会さんの光軸検査器の説明書・・・
でしょうねぇ,四畳半+銭湯の煙突の伝統でしょう.
今時は,銭湯の煙突って市内に一本も無いですよ.
mouse830
がしました
前提です.自分のところには,ネジ仕掛けで簡単に視軸調整できる
安物のダハ式が1つあるので,これを平衡器で確認してから使います.
目で見て,視軸のずれを感じる限界が,ま,θで,倍率がMなら,
調整後は,ずれがθ/Mになるわけで,調整された双眼鏡は視軸の
ずれを絶対に感じないレベルになる(はず?)ですよね.
私は,顕微鏡の双眼装置の調整を,これでやったら実にやりやすかった
です.
mouse830
がしました
手元に双眼実体顕微鏡があります.
ニコンのファーブルと言います.
緑色のポータブルタイプのやつです.検索してみて下さい.
ふと,よくよく視野を見てみたら,右側が反時計回りに回転していて,左は時計回りに回転してます(倒れています).おまけに,少し左右の像が上下にずれています.
左右は独立した対物レンズを持ち,プリズムはポロですけど,問題は視軸が30cmくらい先になっていて,平衡器が使えません.ってか,30cmに合わせた平衡器にしないと調整に使えないのです.私のは,30cm前には合わせられないです.
また,何か作らねばならんのか・・・・・
なんか,うまい方法はありませんでしょうか?
mouse830
がしました
いつもコメントありがとうございます。
ファーブル私も欲しいと思っていたんですよ〜
像の倒れがあると言うのは困り物ですね
双眼鏡の様に分解して直せる物なのでしょうか?
ジャンク品のファーブルを手に入れたら
バラして研究してみたいところです。
視軸調整は難しそうですね〜
一つ思いついたのは
非常に小さい点、もしくは十字型の目標を置いて
平行器を使わずに左右片方ずつ
目標が視野の中心に来るように
目視で合わせるのはいかがでしょうか?
メーカーにはコレ専用の検査器が
あるのかも知れませんが
左右の鏡筒が内側を向いている時点で
ちょっと平行器では難しいのかなぁと思います。
mouse830
がしました
理由は,大きい問題は視野の回転(倒れ)なことです.視軸の狂いより倒れの方が目立ちます.プリズムを直さないとならないのと,ゴムを被っている器械なことです.しげしげと眺めても,何処からバラしていくのか見当が付きません.
さらに,ちょいとプロの仕事を試してみたいのです.
1万円くらい取られると思いますが,どの程度直って帰ってくるかが楽しみです.
mouse830
がしました
賢明な判断と思います笑
プリズムユニットごと交換されてくるのかな??
また直ったら結果を教えてください〜
双眼鏡もそうですが
全体にゴム被ってる奴は手が出せないですね。。
mouse830
がしました
双眼鏡の類は,家に2桁は転がってるんですが,実体顕微鏡は2台しかありませんし,気楽に車で持って行けるサイズは,このファーブルしかないのです.しかも,ファーブルって結構高いんですよね.
昔,反射望遠鏡の主鏡を手磨きするのも趣味でした.同好の人で,研磨剤で磨っている途中のガラス表面の状態(砂目と呼びます)を確認するのに,ファーブルを使ってた人がいたのです.普通,10×くらいのルーペを使うんですけどね.そのファーブルの見えっぷりの良さに驚いて,ポチッとしてしまったのです.玩具みたいな装置ですけど,やっぱりニコンはニコンで他のカートンとかビクセンなんかのランク下の会社のとは違います.
何に使っているかというと,車で2時間ほどのところにある山間の川で砂金取りです.小さいので,ほんの僅かな形状の特徴と色で,それが金かどうかを判定するので,くっきり良く見えないと役に立たんのです.
くっきり良く見えないと役に立たんってのは,マグロ延縄漁船とか鯨取りのキャッチャーボートとかで使う双眼鏡でも同じでしょう.コントラストが少し劣るシングルコートの双眼鏡でも,趣味で使う分には「この双眼鏡は,見え味が・・・・・」とか悠長な事を言ってられますが,それは双眼鏡の収集が趣味の人の言葉なんですよね.
他の趣味のために,「見えなきゃ役に立たんぞぉ」って判断してしまう時は,もう鯨取りプロと同じ目線になっちゃいますね.
mouse830
がしました
往復の宅急便代と光学器械を入れる緩衝材たっぷりの箱込みの値段です.
定価4~5万の器械の修理代としては,う~ん,高いけどやっぱりこの
くらいかなぁ.というところですね.
症状は,こちらからは視軸が上下にずれている.左右,特に左の像倒れが
目立つ,でした.あちらは,左は確かに倒れている.視軸は公差範囲内なんだけど,調整します.レンズに汚れがあるので,掃除します.
と言うことでした.顕微鏡の調整誤差の公差ってのは,双眼鏡よりゆるいと
聞いたことがありますけどね.以前,ニコンに双眼鏡の調整を頼んだときは「狂ってません」と言ってきたので,「じゃ,レンズの拭き上げだけ」と言ったら,完璧に調整されて帰ってきたので,今回もレンズ拭きだけ頼めば良かったかも・・・という気がします.
帰ってくるのは10月だそうです.遅い!
mouse830
がしました
情報ありがとうございます!
18500円、妥当なお値段だと思います。
クリーニングと言いつつも
ついでにさらりと調整までしてしまう
かなり手慣れた職人さんが修理を
担当されてるんでしょうね。
許容範囲内であっても誤差があると
直したくなる気持ち分かります。。
しかし砂金取りとはまた面白い趣味ですね
無数の砂粒の中からキラリと光る砂金を判別する。
これは確かに、見え味がどうとか
言ってる場合では無さそうですね
そんなシビアな用途にも使える
ファーブルは凄い、私も欲しくなりました
そして砂金取りにも興味があります笑
mouse830
がしました
ニコンから連絡が来ました.「像の倒れを調整しようとしましたが,倒れの度合いが大きくて調整がきかず,本体交換する修理になりました.」だそうです.(修理費は同じ)
本体ってのは,まさか全部新品に交換では無くて,正立プリズムより後ろを全部交換ということだと思うのですが,あぁ,やっぱり手を出さなくて良かった.自分でやっていたら,結局,調整しきれなかったということでジャンクにするしかないですもんね.こりゃ1万8千円出す価値はありましたよ.
だけどそんなに倒れているなら,最初からでしょうね.落としたりして狂ったのなら,元に戻せるわけですからね.
実は,ニコンの双眼実体顕微鏡の正立プリズムの調整を引き受けたことがありますが,分解したらミラーが一部使われていて,この取付金具が曲がっていて修正できなかった事があります.仕方なく取付ネジの穴を広げ,台座にアルミホイルを挟んで高さを調整し,無理矢理視軸を出しました.
天下のニコンでも,こんな製品があるかいなぁ,と思ったことがあります.新しい製品に良くあるんですよ.昔の真っ黒いニコンの顕微鏡には,そんなのは無いんです.やっぱ昔の人は仕事が丁寧です.
mouse830
がしました
mouse830
がしました
そしたら,全部新品に交換するのだそうです(@.@;
たぶん,視軸にうるさいお客さんからだから,良く合ってるやつを選んで出してくれるだろうと期待してます.
ファーブルは,4万3千円~5万5千円くらいなんですが,修理代の1万8千円で新品になってしまった・・・
さらに気になったのが,古くなる方のファーブルをどうするかですけど,頼んだら送り返してくれるそうです.LED電球とかを自作して組み込んでいるので,これは返して貰わないとならんです.
いや,やっぱ修理代1万8千円程度なのは良心的ですよ.
mouse830
がしました
これは貴重な情報ですね!
定価4〜5万は値下げ前提の価格でしょうが
定価の半額足らずで新品交換とは良心的ですね。
普通に考えて
オーバーホールの工賃は軽く4万くらいは
掛かると思います。
工賃よりも製品の原価の方が安いので
全交換になるんだと思いますが
おそらく修理で利益を出そうとは思っていない
でしょうから1万8千円はファーブルの原価
そのものかも知れません。
しかし製造コストが修理代を下回ると
使い捨てになってしまうのは
なんだか勿体ない話なので
修理前の機体も活用出来ると良いですね〜
mouse830
がしました
ところが,2台目を詳細に調べたら,やっぱり1台目と同じくらい視野の倒れがありました.(左右差で10゜近い)
え"えっ,ってな具合で,苦労したのですが視野の倒れを確認するためにコンデジをファーブルの上で平行移動できるマウント仕掛けを仮作りし,焦点面に物差しを置いて撮影してみました.そしたら,視野の倒れは測定精度以下で,全然,認められないのです.
ところが,両目で物差しを見てみると左右の目で違っているのです.
おっかしいなぁ・・・と言うことで,今度は裸眼で下向きに物差しを眺めてみると・・・・なんと,私の目は下に向けると視野が左右で回転するのでした.
以前に,双眼鏡で夜空を眺めると,頭の左右への角度によって視軸が上下にずれると言うことを報告しましたが,下に向けると視野が倒れるくせがあったのでした!
mouse830
がしました
さて古い方のファーブルで同じ測定をしてみると,やっぱり視野の倒れは認められなくてレンズも全部拭き上げてあるので調整したみたいです.像のコントラストは新品の方が少し高いです.
新品交換になったのは,視野の倒れが調整範囲を越えていると言うことだったので,プリズム枠の中でプリズムを回してみたけど納得の行くところまで回せなかったので,全体の交換になったということだと思います.公差の範囲なんだけど,ド真ん中まで持って行けないというのは,いや確かにモヤモヤして仕方がないんですよね.新品にしてしまったのは,分かる気がします.
でも,なんか申し訳が無い感じです.
mouse830
がしました
なんと、下を向くと倒れが出る体質だったとは
予想だにしないオチでした!!
確かに、ファーブルは真下を向かないと
覗けない設計になっていますね、、
いつもは水平で保持している眼球を
垂直で保持することになるので
筋肉のバランスが崩れるのか??
眼球の向きがズレてしまうのも納得出来ます、
ただ10°近くズレると言うのは支障がありますね。
新品交換してもらえたと言うことは
何らか規格外の誤差が出ていたのでしょうから
それはそれで良かったですね〜
ここは一つ、余った旧品を改造して
外部からプリズムを回転できる機構を
取り付けて、自分専用に倒れを調整してしまう
のはどうでしょうか?
他の人は使えなくなっちゃいますが、、
ホントに人の体質は千差万別で
万人に対応する機器と言うのは作れないもんですね。
mouse830
がしました
ま,そう言うことなんでしょうね.
例えば,逆立ちをしてみて下さい.もちろん,壁に足をより掛けてでも,鉄棒にぶら下がってでも良いです.頭に血が上ります.頭蓋骨の穴に接している眼球には,内側から圧力がかかって,少々出てきますよ.
顔を真下に向けるって事は,その半分の圧力が眼球にかかってるんでしょうからね.どっかしら頭蓋骨の中の構造も左右非対称でしょうから,それが眼球に対して左右違いの力を加えてくれるのでしょう.
実際,何も無し(眼鏡もなし)の状態で,長い物差しを眺めながら下を向くと,端の方が左右で回転誤差してきます.
まっすぐ前を見ていると,大した回転量ではありません.ところが視線を右側に向けると大きく回転ずれ(倒れ)が出ますね,私の目の場合.左に向ける場合は倒れません.
そして,やっぱり前を見ている分には視軸も像の倒れも認められません.
で,自分専用のファーブル改を作る気はあまりしません.なんとなれば,やっぱり真下を見るよりは,45゜の傾斜型の方が覗いていて楽なのです.それと,ファーブルの欠点ですが,上下の動かしがゴムローラーなので,止まりの感触が悪いというのもありますし,高いってのが大きいです.定価は5万円以上です.
で,45゜傾斜型の実体顕微鏡の安いのって,2万円くらいからあるのですよ.SWIFT 双眼実体顕微鏡で検索してみて下さい.ボディは金属でネジ止めですから分解整備も自分でできますし,上下動はラックアンドピニオンですから止まりは良さそうです.
ってことで,やっぱファーブルは野外で使えるってところが良いのでしょう.水生昆虫をシャーレに入れて観察するのでなければ,本体を45゜傾けて使っても良いわけで,それなら眼球の倒れは起きません.
自宅でじっくり見るなら,大型の実体顕微鏡を出すことにしますよ.
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非常に細かい砂金が混じってる砂地を見つけたのですが,それを現地で腕で洗う時間がありませんでした.そこで反則技ですが,後で砂を川に帰すつもりで,30kgほど車に積んで帰ってきました.
自宅で,さぁ砂を腕がけするつもりで砂を水で洗い流し,細かな砂にしてからファーブルで覗くと・・・,あるわ,わるわ,細かいけど砂金が一杯ありました.それをスポイトと針でより分け作業です.
ところがです.接眼レンズが鉛直に出ているファーブルでは,何時間も見ていると首が疲れるのです.目より先に首に来ます.結局,途中から45度傾斜型の実体顕微鏡に換えました.
やっぱりファーブルは現場で,ちょいと見るためのポータブルな器械です.連続観察には向いてないです.
と言う事で,ファーブルを改造することは止めておきます.よく見える顕微鏡ですが,改造してまで目玉の視野回転をどうにかするような器械ではないです.
しかし・・・・,3時間も実体顕微鏡を覗き続けさせる魅力は,やっぱり『金』だからですねぇ.
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私もいろんな頭の向きで試してみましたが
今のところ像が倒れることは無く
安定しているようです。
下向きは観察姿勢として辛いことを実感しました。
双眼鏡で真上を見るのも辛いけど真下も辛い。
人間は基本的には前を見るように
作られているようです。
ファーブル、まだ実物に触れたことはないですが
分解して弄るのにも向いてなさそうですね〜
SWIFT顕微鏡検索してみましたが、安い!
顕微鏡ってどっちかというと
室内で落ち着いて使う物な気がするので、
その場で観察する用途でなければ
コチラを選ぶのが正解かもですね。
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https://soccer-vision.net/%EF%BD%9Eexternal-ocular-movement%EF%BD%9E
眼球の周りの筋肉の配置が示されています.
この6本の筋肉のうち,上斜筋と下斜筋の働きは色んな眼科医のHPに書いていますが,あれらは間違いだと思います.この2本の斜筋の働きは,眼球を回転するためでしょう.つまり4本の直近が上下左右の視軸移動を司り,2本の斜筋が視野の右回転と左回転を司っていると考えるのが自然です.
各6本の筋肉に独立した運動神経が繋がっているのかが難しいのですが,たぶん,トレーニングによって左右の眼球の視軸を視野回転を含めて自由に動かせるんだろうと思います.
ただし,右目を右に回転させて,左目を左に回転させるなんてのは一生かかるかも知れません.笑い
さて,私の目ですけど頭を右に傾けると右の視軸が上がります.左に傾けると下がります.ところが右に傾けると1秒くらいで平行に戻ります.左に傾けた場合は,3秒くらいで平行に近くなりますが,戻り切りません.
頭を傾けると,眼窟で大気圧になってる目玉は後ろの脳の重さの圧力で方向が狂うでしょう.それを6本の筋肉でリアルタイムに調整してるのだと思います.(像の倒れを含めて)
それが自分の場合,応答が遅くなっているのでしょう.確かにスポーツもしないし,縦横が傾かないディスプレイを眺めて仕事してますのでね.
たぶん,またバイクに乗るとか,好きだったバトミントンを再開するとかすると,目玉の視軸調整の力が戻るんだと思います.
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今の現行方はⅡ型といいまして,視野50゜前後しかないです.ただし倍率は18倍が標準だったかな? I型は重さがⅡ型より500gも重くて,しかも瞳位置に敏感で覗きにくいのなんの.
そこで,アイカップ(ニコンは「目当て」と呼んでますけど)を捜しているのですが見つからない,見つからない.大体,サイズが良く分かってないので,これは合いそうだなぁってのを2回かってみて,2回ともダメでした.
アイカップを自作する方法ってご存じないですか? アイカップはゴムでないと具合が悪いですけど,ゴムは旋盤にかからないので内径の調整ができないです.
3Dプリンターでゴムみたいな素材が使えると良いのですが・・・・・?
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目って沢山の筋肉でコントロールしてるんですね。
6本あるなら上下左右用に4本、
残り2本はローリング用とするのが
機械としては自然な構造ですね。
意識しなくても勝手に制御してくれてるのは
人体ってスゴイ。
それにしても
ディスプレイばっかし見る生活って
やっぱり目に良くないんですね。
ピント合わせはもとより
目を動かす筋肉まで衰えるとは。。
バドミントンなら上下左右に目を動かすので
目のトレーニングになりそうですね。
いくら双眼鏡を精密調整しても
自分の目が倒れちゃ仕方ないので、
快適な双眼鏡ライフのために
私も目を鍛えたいと思います。
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10×70とはかなり大きい双眼鏡ですね!
アイカップ自作については私も考えたことが
ありますが挑戦したことはまだありません。
ちなみに
勤めている会社にはシリコンゴムを出力できる
3Dプリンターがありますが
なかなか私的用途には使わせてもらえません。。
それに仕上がりも綺麗じゃないので
どうせやるなら
型を自作して、液状のゴムを流し込んで
成形出来ないかな〜?なんて思っています。
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