前回の記事で紹介した
改良版ねずみ式平行器
コイツをもっとカッコよく
そして使い勝手が良くなるように
カスタムしてみる。
まず調整機構のネジ径をM3からM2に変更。
ネジピッチを細かくすることで
微調整しやすくした。
ついでに鉄だったのをSUS製に変更。
少しでもケースのアルミとの
線膨張の差を小さくして
温度変化による狂いを減らそうという考え。
ちなみに各材料の線膨張係数を調べてみると
アルミ(A6063) : 23.4 (×10^-6/K)
真鍮 : 19
SUS304 : 17.3
鉄 : 12.1
ガラス(BK7) : 7.1
となっている。
温度帯で変わるので参考値。
アルミか真鍮がベストだけど
高価で種類も少ないので
実際使うならSUSかな〜?
それにしてもアルミとガラスの
線膨張の差ってすごく大きい。
なのでねずみは
アルミとガラスを接着する時に
大きい面積でくっつけないように
注意している。
熱応力でガラスが割れるといけないのでね。
ハーフミラーの場合
接着してるのは真ん中の黒い部分だけ。
話は戻って
次にケース内面の艶消し黒塗装と
プリズムのコバ塗り。
ちょっと値が張るけど
スコープライフさんが出してる
光学部品専用の塗料を買った。
80mlってちょっとかと思ったけど
これ一生分の量あるわ。。
プリズムの方はケースとの接触面だけは
精度確保のために塗らないでおいた
矢印の面は塗ってないんだけど
他の面を全部黒くすると
この面も見た目が黒に変わる!
なんでだろうか?不思議。
黒塗装で一番効果があったのは覗き穴内側。
アルミ切削面のキラキラが無くなると
大分覗きやすくなる。
逆にそこ以外は
あんまり効果ない気がするけど、、
塗り残しがあると気になっちゃうので
全部塗っといた。
その次は双眼鏡に当てる面に
艶消し黒のカッティングシートを貼る。
これは双眼鏡見口の傷つき防止と
接眼レンズへの反射を抑えるため。
塗装だと削れちゃうのでシールにした。
最後に一番気になってたガラ空きの
ケース端っこにフタを付ける。
フタ自作は結構大変なので
市販のパイプエンドキャップを使った。
会議机の足とかに付いてるやつ。
そのままだと差し込み部が長すぎるので
左のように切り詰めておく。
フタをはめたら完成!
自前で作ったモノを自前でカスタムして
楽しむという、ただの自己満足。
ところでこの平行器の調整をしていて
新たに気付いたことがある。
今回の調整機構は
覗き穴の上下に付いてるのが上下調整ネジ
左右に付いてるのが左右調整ネジ
となっていて
X-Yの調整を完全に分けたつもりだった。
でも実際やってみるとこんな動きをする。
右を回すと
こんな感じで目標物が斜めに動く。
左を回すと
こんな感じ。
最初に作ったやつが
たまたまそうなるのかと思ったら
量産した全ての個体がそうだったので
ちゃんと検証してみると、、
左右調整ネジを締める前の状態を
横から見るとこんな感じ。
ネジを締め込んでいくと
調整機構のある面が弓なりにたわむ。
かなり大げさに描くとこんな感じ
垂直の面がたわむと
ミラーを接着している水平の面が上に動いて
ミラーの反射面が下を向く。
すると視界が下に動いて目標物が上に動く
と言う原理のようだ。
これが何を意味するかと言うと
上下の調整ネジを使わなくても
左右のネジだけで
調整出来てしまうという事!
例えばこんな感じ。
左下にいる目標物を
真ん中に持って行きたければ
う〜む、
ネジ2本で調整出来て便利ではあるが
思ってたのと違う動作で
なんだかモヤモヤする。
なにはともあれ
使いやすい平行器が出来たことには
変わりないのでコレで良しとします!
色々やってるうちに
平行器だらけになってしまった。
一番後ろの列はボツになった試作品
その前の列は最初に作った3台
その前のは今回作った改良版3台
一番手前がカスタム仕様と製造中のやつら。
おまけに新構造も開発してたりして、、
こちらの詳細はまだ秘密ですよ〜。
双眼鏡調整の道具を揃えるために
作り始めた平行器だけど、
最近これを作ること自体が
楽しくなってしまっているので
今後も改良を続けていくつもり。
以上、改良版平行器の製作でした。
改良版ねずみ式平行器
コイツをもっとカッコよく
そして使い勝手が良くなるように
カスタムしてみる。
まず調整機構のネジ径をM3からM2に変更。
ネジピッチを細かくすることで
微調整しやすくした。
ついでに鉄だったのをSUS製に変更。
少しでもケースのアルミとの
線膨張の差を小さくして
温度変化による狂いを減らそうという考え。
ちなみに各材料の線膨張係数を調べてみると
アルミ(A6063) : 23.4 (×10^-6/K)
真鍮 : 19
SUS304 : 17.3
鉄 : 12.1
ガラス(BK7) : 7.1
となっている。
温度帯で変わるので参考値。
アルミか真鍮がベストだけど
高価で種類も少ないので
実際使うならSUSかな〜?
それにしてもアルミとガラスの
線膨張の差ってすごく大きい。
なのでねずみは
アルミとガラスを接着する時に
大きい面積でくっつけないように
注意している。
熱応力でガラスが割れるといけないのでね。
ハーフミラーの場合
接着してるのは真ん中の黒い部分だけ。
話は戻って
次にケース内面の艶消し黒塗装と
プリズムのコバ塗り。
ちょっと値が張るけど
スコープライフさんが出してる
光学部品専用の塗料を買った。
80mlってちょっとかと思ったけど
これ一生分の量あるわ。。
プリズムの方はケースとの接触面だけは
精度確保のために塗らないでおいた
矢印の面は塗ってないんだけど
他の面を全部黒くすると
この面も見た目が黒に変わる!
なんでだろうか?不思議。
黒塗装で一番効果があったのは覗き穴内側。
アルミ切削面のキラキラが無くなると
大分覗きやすくなる。
逆にそこ以外は
あんまり効果ない気がするけど、、
塗り残しがあると気になっちゃうので
全部塗っといた。
その次は双眼鏡に当てる面に
艶消し黒のカッティングシートを貼る。
これは双眼鏡見口の傷つき防止と
接眼レンズへの反射を抑えるため。
塗装だと削れちゃうのでシールにした。
最後に一番気になってたガラ空きの
ケース端っこにフタを付ける。
フタ自作は結構大変なので
市販のパイプエンドキャップを使った。
会議机の足とかに付いてるやつ。
そのままだと差し込み部が長すぎるので
左のように切り詰めておく。
フタをはめたら完成!
自前で作ったモノを自前でカスタムして
楽しむという、ただの自己満足。
ところでこの平行器の調整をしていて
新たに気付いたことがある。
今回の調整機構は
覗き穴の上下に付いてるのが上下調整ネジ
左右に付いてるのが左右調整ネジ
となっていて
X-Yの調整を完全に分けたつもりだった。
でも実際やってみるとこんな動きをする。
右を回すと
こんな感じで目標物が斜めに動く。
左を回すと
こんな感じ。
最初に作ったやつが
たまたまそうなるのかと思ったら
量産した全ての個体がそうだったので
ちゃんと検証してみると、、
左右調整ネジを締める前の状態を
横から見るとこんな感じ。
ネジを締め込んでいくと
調整機構のある面が弓なりにたわむ。
かなり大げさに描くとこんな感じ
垂直の面がたわむと
ミラーを接着している水平の面が上に動いて
ミラーの反射面が下を向く。
すると視界が下に動いて目標物が上に動く
と言う原理のようだ。
これが何を意味するかと言うと
上下の調整ネジを使わなくても
左右のネジだけで
調整出来てしまうという事!
例えばこんな感じ。
左下にいる目標物を
真ん中に持って行きたければ
う〜む、
ネジ2本で調整出来て便利ではあるが
思ってたのと違う動作で
なんだかモヤモヤする。
なにはともあれ
使いやすい平行器が出来たことには
変わりないのでコレで良しとします!
色々やってるうちに
平行器だらけになってしまった。
一番後ろの列はボツになった試作品
その前の列は最初に作った3台
その前のは今回作った改良版3台
一番手前がカスタム仕様と製造中のやつら。
おまけに新構造も開発してたりして、、
こちらの詳細はまだ秘密ですよ〜。
双眼鏡調整の道具を揃えるために
作り始めた平行器だけど、
最近これを作ること自体が
楽しくなってしまっているので
今後も改良を続けていくつもり。
以上、改良版平行器の製作でした。